埼玉大学 経済学部 2018
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今日、“経済学”という学問がカバーしなければならない守備範囲は、一昔前と比べて飛躍的に拡大しました。景気の良し悪しはもちろんのこと、金融工学から、貧困削減、そしてまた環境問題に至るまで、多くの学問領域は経済学を無視して成り立たなくなっています。日々進展するいわゆる“国際化”の中で、諸外国との取引や海外への生産拠点の移転は、年々増加の一途をたどり、私たちが日々の生活の中で共有する情報も、国内のみならず外国からの情報で溢れています。メジャー「経済分析」は、これらの混沌とした情報社会を分析するための手法である“経済学”を習得することを目的としています。一見すると全く異なって見える複数の現象も、国際的な視点や、歴史的な視点、あるいは短期的な視点や長期的な視点といったさまざまな視点から光を当てるうちに、共通な性質や法則性が見えてくることがしばしばあります。“経済学”は、国内外に横たわる現実の複雑な問題を、それぞれの個人が独自の視点で分析するための“分析ツール”です。メジャー「経済分析」に開設されている「ミクロ経済学」、「マクロ経済学」、「経済史」、「計量経済学」といった講義科目を系統的に学習することによって、それぞれの経済学の領域が関連し合いながら“分析ツール”として頭脳の中に定着していきます。また、失業問題、貧困削減、アベノミクスなど経済のさまざまなトピックスを扱う「ゼミ」が、メジャー「経済分析」には開講されています。習得した分析ツールを実際の具体的な問題に応用・分析することによって、テレビや新聞といったマスコミの情報や他人の価値判断に左右されない独自の“立ち位置”を持つことができる、これが経済学を学ぶ醍醐味であり魅力なのです。さあ、皆さんも早くツールを身に着けて経済を分析しましょう!エコノミストになろう! グローバル化時代のアジアをいかに理解するか経済学部メジャー紹介:経済分析 メジャー:国際ビジネスと社会発展メジャーマクロ経済学Ⅰ長島 正治 教授 21世紀は「アジアの世紀」と言われています。世界の経済成長の中心として台頭してきており、また世界人口の6割以上が集中しているため、消費市場としても注目を浴びています。現在の変化の特徴は、「圧縮した変化」にあるとされています。アジアの発展途上国、中進国は、段階的な発展を経験するのではなく、急速な変化の中で、先進国型の諸課題と発展途上国型の諸課題を同時に抱え込むようになっています。例えば、産業構造の変化に追いつかない労働不足問題、社会保障制度が完備される前に始まった少子高齢化はその一例です。私が担当する「アジア経済論」では、アジアのダイナミクスを、データから実証的・客観的に分析するのみならず、企業や国家の各アクターや制度が複雑に絡み合って生み出される諸現象のメカニズム、因果関係を理解することを目指します。アジアは民族、宗教、文化、言語をみても最も多様な地域であり、単一の発展モデルから理解する事は出来ません。また、先進国がすでに経験した方法では「持続可能なアジア」を実現する事は出来ないかもしれません。様々な角度から、複雑で多様なアジアを読み解く面白さを是非味わってみてください。アジア経済論遠藤 環 准教授Global Business and Social DevelopmentThe Major “Economic Analysis” 7

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