滋賀医科大学 大学案内 2024
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│在│学│生│の│声│7 第2学年の前期から解剖実習が始まります。解剖学は、医学の根幹をなす学問であり、解剖実習は、将来医師となる学生が人体の構造と生命の尊厳について学ぶことのできる大変貴重な機会です。本学では、献体受入からご遺骨の返還までを学生自らが行います。ご献体くださった故人お一人おひとりを、お迎えする献体受入式では、故人のご遺志や励ましのお言葉をご遺族からいただき、学生は自身の理想の医師像に思いを馳 毎年秋には、医学科第1・2学年と看護学科第1学年の学生が全員参列し、解剖体慰霊式が執り行われ、系統解剖・病理解剖・法医解剖に供された故人を追悼します。学生は解剖体慰霊式へ参加することにより、故人やそのご遺族の崇高なご意志に対して畏敬の念を抱くとともに、生命の尊厳について学びます。また、毎年春には、前年度に解剖実習を行った医学科第3学年の学生が参列し、滋賀県の比叡山延暦寺阿弥陀堂にて、納骨慰霊法要が執り行われます。法要後は比叡山横川の納骨堂にて、学生自らの手により納骨させていただきます。医学専門課程の第一歩を踏み出した学生にとって、納骨慰霊法要は、ご献体くださった故人の御霊に感謝と哀悼の意を捧げる機会であると同時に、将来の医師としての責任を自覚し、医の道に邁進する決意を新たにする場となっています。せながら、真摯な気持ちで解剖実習に臨むことになります。また、解剖学修了後の納骨慰霊法要では、お世話になった故人のご遺骨をご遺族にお返しします。故人とご遺族の思い、ひいては社会の皆様の医師や医療に対する思いを肌で感じる機会を設け、医学生が医療人としてのあるべき姿を追求しつつ、良き医師へと成長するために必要な倫理観を涵養していきます。VOICE 第2学年になって、より医学について学ぶ機会が増えました。その一歩として、医学の根幹となる解剖学を第2学年のうちに学ぶことは、とても貴重で、価値のある時間を過ごせたと思います。実際に人体に触れての実習は初めてだったので、ご献体を目にした時に、自分の中で医師を目指す上での第一歩だという覚悟と自覚が生まれました。一人一人、人体の細部の構造が異なり、貴重な症例も実際に目にすることができました。実習時に外部講師として臨床医の方に来ていただいて、直接ご献体を見ながら解説していただいたことも、今の学習に生きていると思います。医学科 第3学年 三田 知佳私立四天王寺東高等学校出身倫理教育(献体関連)解剖体慰霊式・納骨慰霊法要確固たる倫理観を育む教育解剖実習で得た学びと自覚

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