滋賀大学 大学案内 2021
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400年の時を越えて、受け継がれる「士魂商才」の精神。日本の歴史において近江の地は、京の都に隣接する要所とされてきました。中でも、彦根藩の政治・経済・文化の中心であった彦根の城下町は、江戸時代を通じて大きな発展を遂げます。そして幕藩体制250年余の平和な時代を支えてきた日本の近世を代表する城郭都市の面影は、今なお城下町特有の伝統文化として随所に息づいています。歴史ある彦根の地に誕生した彦根高等商業学校は「士魂商才」を建学の精神として掲げていました。これは彦根藩主であった井伊直弼の武家の教養と広く社会一般の利益を追求した近江商人の精神にあやかる理想を体現したもので、現在にも滋賀大学経済学部の学部理念として受け継がれています。彦根城日本の歴史を支えた大津の地に根付く教育。東海道・東山道方面から京都へ向かうには、琵琶湖から流れ出る瀬田川を渡る必要がありました。神功皇后の時代には既にあったと言われている唐橋は、およそ1300年もの間、瀬田川に架かる唯一の橋でした。「唐橋を制する者は天下を制す」という言葉が今なお言い伝えられているほど、交通の要衝かつ京都防衛上の重要地とされていたのです。今も昔も交通の要衝で、たびたび歴史の舞台として登場する大津。唐橋のエピソードからも現在の大津市が歴史上いかに重要な地とされてきたかが伺えます。そんな大津の地で教育を担う教員養成学校として、滋賀県師範学校は誕生しました。 瀬田の唐橋伝統 挑戦SHIGA U InnovationHistory沿革・大学構成図滋賀県師範学校(1875年)滋賀県立農業教員養成所(1915年)滋賀青年師範学校彦根高等商業学校(1922年)彦根経済専門学校彦根工業専門学校滋賀県女子師範学校滋賀大学滋賀県師範学校彦根高等商業学校(1949年)07

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