TechTech~テクテク~No.28
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1999年、東京工業大学理学部地球惑星科学科卒業。2004年、岡山大学大学院自然科学研究科地球・環境システム科学専攻博士後期課程修了。同年、岡山大学地球物質科学研究センターCOE研究員。テネシー州立大学、アメリカ航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターの研究員を経て、2012年より現職。大学院理工学研究科地球惑星科学専攻臼井 寛裕助教Tomohiro Usui謎を解くカギとなる火星隕石試料その行き先の謎に迫る!近年の火星研究における大きな謎が、今、解明されつつある。火星から飛来した隕石を独自の技術で詳細に分析することにより、砂漠のように荒涼とした大地の下に潜む「水」の存在が示されたのだ。インジウムによって固定された火星隕石の試料(右)とその電子顕微鏡写真(上)。矢印で示したのが「衝撃ガラス」と呼ばれる部分で、ここに火星の大気や表土成分が入っている。 太陽系第4惑星、火星─。直径こそ地球のおよそ半分だが、薄いながらも大気が存在し、地軸が傾いているから四季もある。自転周期は約24時間半と地球との共通点は多い。また、すぐ隣の惑星として宇宙開発の観点からも重視され、1960年代以降、各国が多くの探査機を打ち上げてきた。うち数機は無事に着陸を果たし、今も時々刻々、観測データを地球に送り続けている。 「その甲斐あって、火星がいったいどんな星なのか、現在着実に解明が進んでいます。なかでも、ここ10年ほどの最大のトピックは『水』。皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、その昔、火星に火星研究のミステリーに迫るLabo 02Tech Tech6
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