TechTech~テクテク~No.29
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 生命活動に必要なタンパク質は、DNAに従って合成されている。分子生物学の基本概念となる「セントラルドグマ」だ。この緻密なプロセスによって、体内では1日におよそ200gのタンパク質が作られる。材料となるアミノ酸は、食べ物から消化・吸収するが、人間が摂取しているタンパク質の量は70gほど。足りない分は、一体どこから小さな細胞内で繰り広げられるダイナミックな生命活動1967年東京大学教養学部卒業。1972年東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得満期退学。米ロックフェラー大学博士研究員、東京大学助教授、基礎生物学研究所教授を経て、2009年東京工業大学統合研究院特任教授に就任。翌年、組織改組を受け、フロンティア研究機構特任教授に。2012年京都賞、2015年ガードナー国際賞など受賞歴も多数。2015年、文化功労者に選出。フロンティア研究機構大隅 良典栄誉教授Yoshinori Ohsumi液胞VacuoleAutophagic body膜オートファジックボディMembraneCytoplasmic Components,Organelles細胞質成分命をつなぐ細胞内のリサイクル機能Labo 02年間3000本以上の研究論文が発表される生物学のテーマがある。 「自ら(Auto)」を「食べる(Phagy)」という意味を持つ「オートファジー(Autophagy)」だ。 パーキンソン病など神経変性疾患にも関係すると言われ、その研究は今、世界中で大きな注目を集めている。6Tech Tech

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