東京工業大学 入学案内2017
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生命理工学院School of Life Science and Technology「生命理工学院」その学びが目指す未来とは?「生命理工学院」で学ぶ魅力がある。三原 久和 教授生命理工学院長「生命理工学院」で知る。一流の知識に触れる。生命理工学院では、ライフサイエンスとテクノロジーに関する幅広い専門的知識を学び、世界最高レベルの研究や開発を推進し、新たな科学技術を創造する能力を発揮できる、生命系理工学人材の育成を目指します。学士課程では、生命に関連する生物・化学・物理からなる理工学専門科目の基礎を幅広く学び、4年目には、学士特定課題研究(卒業研究)で最先端研究のスタートにつきます。そして大学院では、主に生命系の先端科目を学修し、研究を行う「生命理工学コース」と、化学、材料、機械、電気・電子、情報等の分野と生命系分野を融合して学修し、研究を行う「ライフエンジニアリングコース」があります。学生には、海外の大学への留学等を通じて、グローバル社会で通用する能力の修得も推奨しています。ライフサイエンスとテクノロジーを学び、世界レベルの活躍ができる人材を育てます。生命理工学の分野におけるフロンティアとして20年以上の歴史を持ち、ライフサイエンスとテクノロジーに関する生命理工学分野を、理学や工学のみならず、薬学や医学、農学の観点からも幅広く学べる、国内最大の規模を有する生命系学士課程と大学院です。幅広い分野から生命理工学を学べる国内最大規模の教育研究組織。生命理工学院では、約70名の教授と准教授がライフサイエンスとテクノロジーに関する最先端研究を幅広い分野で実施しています。その研究分野は、生物系にとどまらず、化学系、物理系、材料系や情報系等多様な分野に広がっています。化学、物理、材料、情報にまでおよぶ研究にふれることができます。生命理工学院で学ぶライフサイエンスとテクノロジーは、生物、化学、物理等の理学分野から、応用化学、材料、機械、情報等の工学分野を含むあらゆる応用分野と関係しているので、いろいろな分野の企業や研究機関等を目指すことができます。幅広く多様な学びに対応して就職先も様々に広がっています。生命理工学系 Department of Life Science and Technology受入可能人数は、第7類から164名です。研究内容主な授業科目鈴木 真也 さん 修士2年東工大「知識の箱」【講義科目】最先端生命研究概論/生命科学基礎/生物化学/分子生物学/物理化学/生物物理化学/有機化学/生物有機化学/生物無機化学/構造生物学/生体高分子工学/遺伝子工学/遺伝学/微生物学/バイオ機器分析/生命統計学/生命情報学/ゲノム情報学/動物生理学/植物生理学/基礎神経科学/医薬品化学/医用材料学/生物化学工学/細胞工学/環境生物工学/酵素工学/進化・発生学/光合成科学/生命倫理・法規【演習科目】生命理工学演習/バイオものつくり/国際バイオ創造設計/先端バイオものつくり【実験科目】生命理工学基礎実験/研究プロジェクト/学士特定課題研究生命理工学系では、理工学分野の基礎的知識や生命理工学分野の基礎専門力を体系的に修得できる充実したカリキュラム、創造性・表現力等を育むことを目的とした教養教育、そして最先端の研究を核とした高度な専門教育等、ライフサイエンスとテクノロジーの科学技術分野を先導・牽引するための教育を実施します。充実した実験と演習を通して生命現象の理解を深めるとともに、海外研修、インターンシップを体験することで国際的に通用する教養力も修得します。生命理工学に関連した科学技術の発展に資する課題解決力と、国際的倫理観を備えた理工系人材を養成することを目的としています。生命の仕組みを読み解き、高い倫理観と使命感を持って未知の世界に挑戦する力を養う。生命理工学院では、全国にさきがけて設立した生命理工学という旗印の下、複雑・多様な生命現象を理解しようとする理学的な研究、生物が持つ機能を応用に結びつける工学的な研究、さらには、理学と工学を融合した研究まで幅広く展開しています。研究は分子レベルから細胞・個体レベルまでいろいろな分野に及びます。微生物、がん細胞、神経細胞、動物や植物を対象とした研究、タンパク質やDNA等の生体分子の構造や分子機構、遺伝と情報伝達、発生と分化、老化、進化、脳科学等いろいろな研究があります。他にもホットな分野として、iPS細胞等万能細胞を用いた再生医療、がん診療分野への応用、役に立つ微生物を創り出す合成生物学、化学の知識を活かしたケミカルバイオロジー、物理と生命科学の融合である生物物理学、大量のゲノム情報を扱うバイオインフォマティクス等も進められています。微生物に2つの“HOW”を問いかける。近年のDNAシークエンサーにおける技術革新で、それまで1%しか調べることができていなかった環境中の微生物を、100%解析出来るようになりました。その技術によって微生物が自身や他の微生物、更には環境と影響し合い、「どのように」生息しているのか解明することを目標としています。理論の研究だけに留まらず、微生物のはたらきと生命科学技術を合わせて「どのように」役立てるか、考えさせられるのは刺激的ですね。31

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