東京都立大学 大学案内 2024
6/44

CHECK!CHECK!CHECK!CHECK!CHECK!健康福祉学部 作業療法学科の宮本礼子准教授は、授業の中に「動画制作」を導入。作業療法士の現場を想定した短編ドラマを、学生が企画からシナリオ、出演、編集まで一貫して制作します。知るだけでなく、演じること、人に伝えることで、高次脳機能障害で起こりうる事例や作業療法士の立場を学生たちに体感してもらい、理解につなげる取り組みです。人文社会学部阿部彩教授の専門は、「子どもの貧困における社会政策」。実は日本にも、十分な食事がとれない子どもたちがいます。阿部教授は子どもの貧困の実態を調査し、データとして示し続けてきました。また、都立大の「子ども・若者貧困研究センター」は、子どもの貧困に特化した日本唯一の研究機関であり、同分野の研究をリードしています。「空気中の二酸化炭素(以下、CO₂)高速回収技術」を発表した山添誠司教授。この技術は、従来の2倍以上の早さでCO₂を回収可能で、カーボンニュートラルの実現に貢献します。地球は2050年に気温が1.5度以上高くなり、異常気象がさらに増えるといわれています。それを防ぐため、エネルギーから出るCO₂を別の場所で回収し、トータルでCO₂の排出量ゼロを目指す取り組みです。 都立大の卒業生は、在学中に学んだことを活かして様々な業界で活躍しています。本田技研工業株式会社で空気力学の専門知識を活かしながら働く皆川真之さんもそのひとり。これまでF1マシンのパーツ開発に携わり、現在はエネルギーロスを減らすために自動車の燃費・電費の向上に取り組む皆川さん。大学院時代の夢、教授からの言葉があるから今があると語ります。牧野標本館は、1958年に設立された都立大の施設です。日本の植物分類学の礎を築いた牧野富太郎博士(1862〜1957)の没後、ご遺族から東京都に寄贈された植物標本(牧野標本)を収蔵しています。総標本数(50万点超)、学術的価値の高いタイプ標本数(約1,100点)を誇ります。NHK連続テレビ小説『らんまん』の主人公は牧野博士がモデルとなっています。Point授業に参加した学生の声「動画を通じて多様な事例を知ることで、高次脳機能障害にも様々なケースがあると改めて理解することができました」と作業療法学科4年の佐野朋枝さん。Point阿部教授からのメッセージ日本の貧困政策は人々の「小さな行動」で変わってきました。自分が社会の担い手だという意識を持ち、大学での学びに向き合ってください。Point山添教授からのメッセージ都立大は国内でも高い研究力を誇っています。研究に専念できる環境が整っています。世界で活躍したい学生を歓迎します。Point夢を持つことの大切さとは皆川さんはF1への憧れで空気力学を志し、科技大大学院(現 都立大大学院)へ。「学びに没頭する学生生活を送ることができたら、充実した時間になる」と皆川さん。Point牧野富太郎博士とは幼い頃から独学で植物学を学ぶ。日本全土を踏査し、約1,500種の植物に命名。植物を正確、忠実に記録することに心血を注ぎ、国内外から高く評価されています。Profile宮本礼子准教授健康福祉学部 作業療法学科 准教授。博士(健康科学)。専門は高次脳機能障害学、脳機能解析学、身体作業療法学など。Profile阿部彩教授人文社会学部人間社会学科教授。専門は貧困・格差論、社会保障論、社会政策など。Profile山添誠司教授理学部化学科教授。博士(工学)。専門は無機化学、クラスター科学、触媒化学など。Profile皆川真之東京都立科学技術大学大学院 工学研究科 力学系システム工学専攻(現 東京都立大学大学院 システムデザイン研究科 航空宇宙システム工学域)1998年度修了。Profile牧野標本館所在地:東京都立大学南大沢キャンパス運営:理学部生命科学科・植物系統分類学研究室■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■ff■■■■■0102030405

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る