東北大学 理学部 地球科学系
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6断層と地震東北地方太平洋沖地震津波による被害(仙台市若林区荒浜)2008年岩手・宮城内陸地震による荒砥沢ダムの崩壊現場2008年岩手・宮城内陸地震で地表に現れた活断層 内陸で発生する直下型の地震や、沈み込み帯で発生する大地震とそれに伴う津波の発生は、私たち人間の生活に甚大な被害を及ぼします。このような自然災害の軽減を目指して、地震や津波のつめ跡を地道に地表調査しています。2008年岩手・宮城内陸地震では、地震動にともなって荒砥沢ダムで大規模な崩壊が起こりました。2004年スマトラ大地震や東北地方太平洋沖地震では、地震により海岸には10mを越える巨大津波が襲来し、数百名の人命が失われ、海浜の全ての構造物が破壊されました。被害状況を明らかにすることで、地震や津波の規模、発生機構を明らかにし、自然災害対策に役立てます。 どのようにしたら地震を予知できるでしょうか?これまでの研究から、地震の前に、様々な先行現象が起こることが知られています。そこで、私たちは迫りくる大地震を予知すべく、地震に先行する電磁シグナルや大気中のラドン濃度の変化をとらえる研究を始めています。Faculty of Science, Tohoku University長町ー利府断層地震に先行するラドンガス放出をモニター東北地方太平洋沖地震地震や津波のつめ跡地震先行の観測 地震は断層活動で起こります。このため、過去にできた断層や、活断層を調べることにより、地震発生の謎にせまります。また、基礎的な野外調査、室内岩石変形実験、大気中ラドン濃度などの計測を通じて、地震発生過程を調べています。14EARTH SCIENCE

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