東北大学 理学部 地球科学系
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7人間と環境 IT産業を急速に拡大させているインドの都市にも、農村からの出稼ぎ者を中心とするインフォーマル経済が展開する写真のような旧市街地(首都デリー)が残っており、そこは固有の都市環境問題を抱えています。 ケニア中央部の衛星データ(下図左)から土地被覆・利用を見分け、人間による環境利用を広くとらえます。地上での観察結果も踏まえ、右のように地表面を耕地(緑)、森林(赤)、疎林(橙)、灌木林(黄緑)、草地(黄)に分類できます。 上図右の土地被覆・利用図のなかで灌木林に分類されている、比較的開けた区域での一コマです。このような薪炭材利用の実態を観察・データ化し、人間と環境の関係を明らかにします。Faculty of Science, Tohoku University都市と環境土地被覆・利用の研究 人間社会は、「地域」のシステムを生み出し、それによって環境や資源を利用し、管理しています。グローバルな規模から狭い範囲に至るまで、異なる場所の間を結ぶさまざまな地域システムのあり方をとらえ、それがどのような理由で変化し、どのような場合に地域環境問題を引き起こすのかを、臨地調査に基づいて研究します。 目に見えない大気が、私たちの暮らしに密接に関わっています。地球温暖化からヒートアイランドまで、一つひとつの現象に、異なる空間スケールの現象が重なり合っています。そんな複雑で魅力的な気候の研究に取り組んでいます。人間の多様な居住生態・環境利用と、その変容メカニズムを解き明かす気候と私たちの暮らしを考える16EARTH SCIENCE

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