東北大学 理学部 地球科学系
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東北大学理学部地球科学系7人間と環境草原・耕地の土壌流亡をもたらすガリー浸食宮城県庁周辺の鳥瞰図と観測装置の設置状況県庁県議会草原地域で頻発する砂嵐県警本部砂の流動を抑止する草方格 地域の持続的環境利用の分析には、文献、衛星写真、地形図、統計資料などとともに、現地でのフィールドワークに基づく資料が欠かせません。写真はベトナム北部山岳地域の少数民族へのインタビュー風景です。 仙台は海風の発達する街です。海風がヒートアイランドの緩和に役立っているか、実際に検証するために宮城県庁舎を利用して観測を実施しました。 砂漠化の原因は、高温少雨のように気候の面、土地条件の変化のように自然環境の面、過放牧・不適切耕作のように人間活動の面と、多様に究明することが必要です。広い地域の砂漠化は衛星画像などから捉えることもできますが、気候・自然環境変化や人間活動の実態把握には現地調査が不可欠です。中国内蒙古自治区では、豊かとはいえない草原で羊の過度な放牧を繰り返した結果、砂嵐が頻発するようになり、結局、人々はそこに住むことができなくなる地域も出現しています。 仙台市内外の小学校約20校にお願いして、百葉箱に温度計を設置し、ヒートアイランドの監視をしています。図は風の弱い晴天の夜間のもので、都心と郊外では気温差が2℃以上に及びます。人間活動が気候を変えている例です。フィールドワーク海風とヒートアイランド砂漠化の研究仙台のヒートアイランド17

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