東北大学 工学部 材料科学総合学科 研究室紹介
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研究室TOPICSDepartment of Materials Science and Engineering【教授】 成田史生 【助教】栗田大樹http://www.material.tohoku.ac.jp/labs/~fukugo/Course of Materials Processing|かんしつぞうスポーツ大会常勝の伝説。スポーツ大会常勝の伝説。 今もひそかに語り継がれる伝説…それは前身である進藤研究室の輝かしい戦績。学科内の研究室対抗のスポーツ大会(駅伝、野球、サッカーなど)では常勝を誇るチームとして君臨していました。「たまたま身体能力と運動神経に恵まれた人が集まったのでは」という突っ込み、改め意見はともかく、脈々と継承されているのが「文武両道」のマインド/スピリットです。週に一度のフットサルも恒例に。元は研究室の卒業生が中心になって始められたものですが、最近では他の研究室の学生も参加するようになり、横断的な交流・コミュニケーションの好機となっています。実は、成田先生はサッカー審判員の有資格者。「サッカー大会は負けられない」とモチベーション(プレッシャー?)はいやがうえにも上昇! 運動はメンタルヘルスにも効用あり、とのエビデンスも多数。「気分転換して、新たな気持ちで研究・実験に臨めます」と声を揃えます。22成田研究室材料システム設計学分野科学技術の進歩を、社会や暮らしにつなげる“複合材料”の力。スマート材料の探究を通じ、次世代機器の課題解決につなげる。単一材料では果たせない次世代型スマート材料の可能性を、マルチスケールメカニックスで探る。優れた特性を持つ「複合材料」。 複合材料システムの設計ならびに安全性・信頼性の評価に当たっては、 「複合材料」とは、その名の通り2つ以上の素材からつくられた材料のことをいいます。航空・宇宙機器から自動車、ノートパソコン・携帯電話原子集合体としてのミクロな特性とマクロな機械的特性との関係性を明らかにしていく必要があります。近年、ミクロとマクロの“中間的構造”が、まで、今やさまざまな領域で使用されており、今日の高度な科学技術社材料全体の特性を形成することがわかってきました。マクロな複合材料シ会を支えています。母材と強化材を組み合わせることによって、材料の強度、弾性(変形しにくさ)、靱性(粘り強さ)などが向上することは経験的ステムの全体的挙動に影響を与える中間的構造を探究する研究領域が「マルチスケールメカニックス」です。成田研究室ではこうしたミクロ〜マクに知られており、7世紀には麻布を漆で張り重ねる乾漆造という技法にロスケール間の相互作用を考慮したマルチスケールメカニックス的視点によって、仏像などがつくられていました。さらに先人の知恵をさかのぼれば、立ち、材料・構造システムの力学・物理特性を解明し、先進複合材料シ補強材としてワラくずを混ぜた土壁などもあります。ちなみに私たちの身体を構成する骨や歯も複合材料の仲間に入ります。ステムや多機能マイクロデバイスの経済的な設計・開発を目指し、計算・実験力学に関するチャレンジングな研究を行っています。将来的には、中 複合材料は単一材料では到達できない特性を実現し、さらには設計の間的構造を制御することで、より高性能な複合材料システムの開発、損傷・自由度が高いため、多様で優れた特質を備えた複合材料が次々と生み出破壊の予測が可能となり、アクチュエータ、センサ、コントローラを備えされています。とりわけ航空・宇宙機器、自動車、微小電気機械システム(MEMS)などの先端技術分野に活用される複合材料システムは、人命たロボットのようなスマート材料・構造の研究はもとより社会情報システムの中枢を担っていることもあり、設計ならび開発につながっていくのに安全性・信頼性の評価が非常に重要になってきます。成田研究室では、マルチスケールメカニックスに関するコンピュータ解析・実験に基づき、ではと期待されています。実環境下における材料・構造システムの信頼性設計に関する研究に取り組み、電磁気・熱・力学に関するマルチフィジックス現象の総合的解明を行っています。受け継がれる受け継がれる『文武両道』スピリット『文武両道』スピリット

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