東北大学 工学部 材料科学総合学科 研究室紹介
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研究室TOPICSDepartment of Materials Science and Engineering「カップ」、丸い「骨頭」、脚の部分の「ステム」で構成される人工股関節。【教授】成島尚之 【准教授】上田恭介http://www.material.tohoku.ac.jp/~medmate/index.htmlCourse of Materials Processing|研究もねばっていきましょう?!研究もねばっていきましょう?! 新年のすがすがしい空気に響くペッタンペッタンというのどかな音。成島研究室恒例の新年行事「餅つき」の始まりです。前日の餅米の仕込みに始まり当日の蒸し方、搗き方手順などは、先輩から後輩へと受け継がれてきた伝承の技(?)。しかし見た目以上に難しいのが杵つき。臼の縁を叩いてしまったり、あわや返し手を直撃…などという場面も。そんな中、軽やかなリズムとともに見事な搗きっぷりを披露する学生さんが。聞けば「毎年暮、祖父母の家で手伝っていました」とのこと。人に歴史あり、ですね。 搗き上がった餅は、こちらも成島研特製の雑煮、あんこ、きなこなどいろいろな味付けで。毎年、創作メニューが登場しますが、味が独創的かつ斬新すぎて評価の分かれるところも(笑)。事務室の方々にも振る舞って、みんなでワイワイとおいしくいただきます。一年の無病息災と学業成就を願いながら。26成島研究室医用材料工学分野QOL(生活の質)維持・向上のために私たちができること。たゆまぬ研究の蓄積が、やがて新しい医療技術に結ばれる。失われた身体機能を補完。金属系・セラミックス系両方をターゲットとした医用材料の研究。骨や歯に代わる生体材料の探究。 成島研究室では、材料物理化学を基礎として「チタン・チタン合金、コ 我が国は、総人口に占める65歳以上の割合が約25%という、世界でも類をみない超高齢社会に突入しました(平成26年版「高齢社会白書」)。バルト-クロム合金の組織制御」「金属系生体材料の腐食挙動とアレルギーの関係」「セラミックス系材料であるリン酸カルシウムを用いた表面処加齢による身体機能の低下や喪失があった場合にも、それを何らかの方理および骨適合性向上に関する研究」等、金属系およびセラミックス系両法で補い、年齢に応じた健康的で快適な生活を続けていきたい…とは多くの人々の願いでしょう。事故や疾病により失われた生体機能を再建する方をターゲットとした研究を行っています。これらの取り組みは、東北大学の加齢医学研究所、歯学研究科、薬学研究科および金属材料研究所と医療技術は、QOL(Quality of Life:生活の質)の維持・向上をもたらの密接な協力ならびに信頼関係を基に推進しています。異なる研究フィーしてくれます。特に人工関節/人工骨に代表される「硬組織(骨、歯)代替ルドを持つ研究者との共同研究は、大きな刺激をもたらしてくれます。デバイス」は、疼痛からの開放や自立歩行能力の保持といった点からも大いに注目されています。 成島研究室が取り組む医用材料研究は、他の多くの研究開発がそうであるように、製品として形になり、人びとの暮らしに資するようになるには 硬組織代替システムとしては、すでに体への親和性の高いチタンなど長い年月を要します。とりわけ人体に使用する生体材料は、多くの実験とを用いた人工関節/人工骨、人工歯根(インプラント)が実用化されてい臨床試験を重ね、効果・効能、安全性が十分に立証され、承認を得たのますが、機能性(特に耐久性)・安全性のさらなる向上が望まれています。成島研究室では、人体の骨ち初めて医療の現場で使われます。ひとつの医療器具の背景を構成しているのは、コツコツとたゆまず続けられた実験・観察・評価の蓄積であり、や歯に代わる生体材料探究そうしたデータや知見の積み上げなくして、生体材料の進化はあり得ないに向けて、金属系およびセラのです。いまこの瞬間も続く成島研究室の一つひとつの地道な研究が、ミックス系バイオマテリアルの基礎的な反応や特性を明ら未来の医療の現場へと続いています。かにし、それらの制御を物理化学的な視点から解析することを目指しています。成島研、成島研、一年の始まりは賑々しく一年の始まりは賑々しく〜餅つき大会〜〜餅つき大会〜

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