東北大学 工学部 化学・バイオ工学科
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4年次Biomolecular Engineering11在学生の声生物の持つ機能を工学へ応用したい 私は生物が好きで、専門的に学びたいと思ったためバイオ工学コースに決めました。 植物が生産する化合物は多種多様であり、化学合成が難しいものも多く存在しています。卒業研究では植物体内での有用な化合物の大量生産を目指し、代謝経路の包括的な制御機構の解明を目指しています。 実験は思うような結果が出ないことが多く、これまでに学んだ知識や新たな知見を活用しながら条件を再検討する作業がつ酵素、抗体、膜タンパク質、生体模倣触媒を発見・開発し、それらを化学反応や細胞へ利用することで、環境低負荷なバイオポリマー合成、細胞を使った有用物質生産、過酷な環境で生育できる植物、副作用がないバイオ医薬などを創りだしています。さらに、工学部ならではの微細加工技術を利用して化学反応や細胞をモニタリングするバイオデバイスの開発も行っており、分子スケールの理解から新しい物質だけでなく細胞やデバイスを創りだす人材を育成することで、環境調和な社会の実現と人の健康・安全に貢献することを目指しています。さあ、みなさんもバイオ工学コースで、分野にとらわれないバイオテクノロジーを学び、オンリーワンなバイオエンジニアになってみませんか?続きます。生物は少しの条件の違いが生育に大きな影響を与えてしまうこともあるため、実験には細心の注意が必要です。しかし、試行錯誤を重ねた結果、新たな発見があることも多くやりがいを感じています。 生体内の化学反応に着目したバイオ工学は様々な分野へ広く応用されており、非常に魅力的だと思います。卒業後は大学院へ進学し、学部で学んだ知識を生かしてこれからも努力していきたいです。バイオ工学コース大久保 郁美さん栃木県立大田原女子高等学校 出身生物を学んで利用する。材料・農業・医療分野を切り拓く新たな「ものづくり」を開発しています 生物は、膨大な数の分子が集まって様々な化学反応を調節して動いている究極の化学プラントとみることができます。現在では、様々な生命現象が分子を使って説明されるようになり、その知識は農業・環境・医療分野などへ広く利用されています。例えば、細胞に新しい化学反応を組み入れて生物資源からバイオ燃料や医薬品を合成することや、細胞をがん化させる連鎖反応を食い止める分子を設計することが行われており、分子の知識が無くてはバイオテクノロジーの開発を行うことができません。 本コースでは、分子の視点から生物の仕組みを理解・解明すると共に、その研究を利用して、生物のもつ緻密な機能を利用・模倣した物質変換、バイオ医薬品合成、治療システムの開発を研究しています。新しい機能をもバイオ工学コース

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