東北大学 医学部 2024
12/28

医学科では教育目標として6つの領域を定め、その中に「コミュニケーション」と「地域と世界における医療」が含まれます。具体的な到達目標(アウトカム)としては、「英語で医学・医療に関するコミュニケーションができる」、「地域から世界規模までの疾病の動向を説明できる」等を掲げています。このアウトカムを達成するため、6年間のカリキュラムに、英語コミュニケーション能力開発プログラムと海外留学私は基礎医学修練の3ヶ月間、オーストラリア・メルボルン大学のThe Florey Institute of Neuroscience and Mental Healthという研究機関に所属し、アルツハイマー型認知症の新規の早期診断バイオマーカーの探索に関する研究を行いました。日本では毎朝7時から実験を開始する習慣でしたが、メルボルンでは10時ごろに実験開始、途中研究の手を止めて、午前中には定期的に開かれる軽食とともに他の研究者との雑談を楽しむ会があり、金曜日の午後にはラボのメンバーとスポーツを楽しむなど、日本との違いに驚きながらも楽しく充実した研究生活を過ごしていました。ラボの建物内には美術館も併設されており、ワークライフバランスを重視した働き方をしながらも、高い研究成果を上げていることは、非常に刺激的でした。また滞在期間中には友人の紹介で他大学のMonash Universityでの実験や病院のPETなどの施設見学の機会に恵まれ、実りの多い留学となりました。私にとっては初めての海外留学かつ、一人暮らしと挑戦続きの留学でしたが、日本人が誰一人としていない非日常の環境でも、国籍・文化の壁を超えてたくさんの人脈を築くことができ、成長を実感できた有意義な研究生活でした。留学時にできた多くの友人とは、帰国後の今でもつながっており、近い将来世界のどこかで再会できることを楽しみにしています。学生の学習や研究の可能性を広げる場をつくります。の機会が設けられています。3年生の4月から行う医学英語の授業では、外国人講師による少人数グループ英会話と、医療英語専用のe-Learningソフトを用いて、国際人としての英語コミュニケーション能力を高めます。英語で患者さんを診察するトレーニングと能力評価の実技試験も組まれています。3年生の夏に始まる研究室配属では、例年25人前後が北米、アジア、ヨーロッパ、オーストラリアなどに留学します。トップレベルのラボで最長で5か月留学先参加期間医学科4年生 須田 朱音さん[宮城県仙台第二高等学校出身]11 Study Abroadオーストラリア・メルボルン大学2022年8月25日〜11月25日留学参加レポート国際化推進と英語コミュニケーション能力の開発留学

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る