平成30年度 筑波大学入学案内
118/178

教育の質の保証■芸術専門学群ファカルティ・ディベロップメント(FD)委員会を中心に、学生による授業評価アンケート等を行い継続的な教育方法の改善を行っています。■海外の交流協定大学(現在11大学)と留学生の交換や交流展、ワークショップなどを開催し、国際感覚を身につけた学生を育成しています。■作品や研究の発表を学内外において積極的に行うとともに 各種公募への参加を奨めています。それにより学生は自身の 力を認識し、教員は教育を客観視する機会を得ています。■芸術専門学群では、芸術専門学群学生生活支援室、クラス連絡会、クラス担任、卒業研究指導教員、全学的にはスチューデントプラザ、保健管理センターなどをとおして、教育等に関する学生の意見集約や生活改善を行い、学生生活が健康で有意義におくれるように支援しています。Q. 現在の仕事について学群卒業後、大学院で5年間学びました。その後1年間の研究員を経て、2011年4月から四国にある高知大学教育学部で講師として働いています。専門とする日本画分野では主に実習や技法論などを教えており、特に日本画は画材等の扱いが難しいので、より分かりやすく解説するように心掛けています。また日本美術史や西洋美術史などの講義も行っており、学生さんたちに幅広い知識や経験を得る機会を提供しています。現場では教えるというより教えられることが多く、自分自身も成長しなければならないと感じる日々です。Q. 大学で得たもの最も勉強になったのはチームワークの大切さです。チームワークの良い学年は、制作する作品も良いということを感じています。それは自分のことだけではなく周りの人を気遣う余裕があるので、それが作品の魅力として自然に表れるのだと思います。作品を制作することはもちろん大切なことですが、先生方や友人・先輩・後輩など同じ分野に所属する周りの人との繋がりをしっかり築いた上で、はじめて落ち着いて制作が出来ることを学びました。Q. 後輩へのメッセージ大学から出される課題を、ただ受け身でやるだけでは得るものは少ないと思います。他の人より時間をかけて、じっくり課題に取り組むことが大切だと思います。大学4年間はとても短いものです。4年間で学んだことを大学院で充実・発展させるようなつもりで、時間をかけてより多くの作品を制作することも大切だと思います。また、積極的に展覧会に足を運んで本物を見ることも大切な勉強です。今になって思うと自分なりに努力したことしか、後になって残ることはないと思います。せっかく学ぶのであれば芸術にどっぷり浸かって、自分のやりたいことを見つけて挑戦してみてください。Q1 現在の職業についてメーカーのデザイン部門でAV機器のプロダクトデザインをしています。事業部門の商品企画部や設計部と一緒に製品を作り上げていきます。こんな製品をつくりたい、 という商品企画部からの依頼にユーザー像や使用シーンのイメージをふくらませて、ふさわしい形状・質感へ落とし込んだり、デザイン部門から商品企画のような視点も含めた製品デザインを行って、事業部門へ提案を行うこともあります。Q2 大学で得たもの授業で学ぶことのできたデザインの技術や知識は今も基礎力として役立っています。また総合大学である点を生かし、デザインだけでなく、認知科学や心理学等にも触れるよう努めていましたが、こうしたデザインとその周辺の関わりを併せて学べたことで、狭い意味でのデザインにとどまらず、人や社会との関わりを強く意識しながらデザインを行っていく視点を得られたと思っています。Q3 後輩へのメッセージ製品やサービスをデザインすることは、人の気持ちや生活をより良いものに変えていくためのモノやコトをつくり出していく行為だと思っています。自分自身が心地よいとか楽しいとか感じた体験をぜひ大切にし、心に留めておくようにしてみてください。そしてその留めたものを、誰かがお金を払ってでも体験したいと思えるような、 モノやコトにつなげてみてください。モノやコトの向こう側に生まれる、使い手の気持ちを意識しながらデザインをしていかれるとよいと思います。大西民恵 デザイン専攻平成13年度卒業現在の職業:ソニー株式会社野角孝一 高知大学教育研究部人文社会科学系教育学部門講師筑波大学芸術専門学群美術専攻平成15年度 卒業筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科芸術学専攻平成20年度 修了声の生業卒卒業制作展122116

元のページ  ../index.html#118

このブックを見る