平成30年度 筑波大学入学案内
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留学を希望するみなさんへ柴山 博康(生物資源学類)留学先:ユタ州立大学(アメリカ)留学期間:平成27年9月~平成28年5月小林 安寿(人文学類)留学先:北京大学(中国)留学期間:平成27年9月~平成28年7月国際交流の場としてのスチューデント・コモンズの活用 本学にはグローバル人材の育成を目的として、グローバル・コモンズ機構が設置されています。第一エリアには、日本人学生と留学生の交流の場としてスチューデント・コモンズ(共有スペース)を開設しています。スチューデント・コモンズには、次のような多彩な活用方法があります。・国際交流イベント等にスチューデント・コモンズでは定期的に国際交流イベントが開催されるほか、スクリーンやプロジェクター、小テーブル付の椅子が設置してあり、事前申請により各種イベントやミニ講義などに活用できます。・留学相談や英文書類作成等に専門のスタッフが、留学希望の学生に本学の留学情報の提供や、留学のための英文書類作成のサポート(ライティング・ヘルプデスク)等を行います。・語学の勉強にTOEFL、TOEIC、ビジネス英語や専門英語などの教材を多く取り揃えており、貸出しも可能です。・留学情報収集に本学の留学に関するチラシやパンフレットを入手できます。・マルチメディアの活用に・フリースペースとして無線LANの使用が可能です。室内には、iPadとBigPadも設置してありますので、様々な情報収集に役立ちます。イベント開催時以外は勉強したり、おしゃべりしたり自由に出入りできます。131 留学して後悔した、と言う人を私は見たことがありません。私自身、毎授業出される膨大な量の宿題を毎日徹夜してやったり、言語や人種の壁を前になかなか友達を作れず苦しむこともありましたが、そんな私も後悔は一切していません。もちろん、ラスベガスやマイアミで友達と遊んだこと、日本には無い雄大かつ荘厳な大自然に囲まれてキャンプをしたことなど、楽しいこともたくさんありました。しかし、そういった感想レベルではなく、留学を通して得た経験と成長の質が、日本で過ごす9ヵ月では絶対に得られないものばかりだったからです。 私の場合特に大きかったのは、自分と異なる価値観・生き方を、身を持って知ったことと、自分のコミュニケーション能力が通用しなかったことです。どちらも、私が日本で生活していて一度も見改めたことがなかったものでした。 文化、言語、人種、気候など様々な要素が異なる環境には適応するだけでも労力を要し、さらにその中で自分のやりたいことをやるとなると、強い意志とより一層の努力が必要となります。 しかし、その努力は一時的には辛くとも、本当に楽しいものです。相手が何を言っているか少しずつ聴けるようになった、冗談が伝わってみんなが笑った、こんなこと日本じゃありえないよ。私にとってはそういったことがかけがえのない喜びでした。 皆さんもそれぞれの目標、やりたいことを胸にぜひ留学に行ってみてください。今想像している何倍もの楽しいことが待っていますよ。 「まさか私が中国に留学するなんて。」大学一年生の私が3年後の私の姿を見たらきっとそう言うでしょう。これまでの人生、中国と全く縁のなかった私が留学を決心したのは、アジアをバックパッカーとして旅行していた時に、経済発展に伴って、多様な民族・文化・価値感などが変化し始めている姿に驚いて、今、世界で何が起きているのか自分の目で見てみたい!と強く思ったことがきっかけです。当初は中国語もままならなかった私ですが、こうして強い好奇心に駆られて、北京大学に1年間留学しました。 留学の一番の意味は困難に出会えることだ、と私は思います。普段、日本で日本人として生活している時は、困難にはたまにしか出会えません。知らず知らず「普通」を考えて、「普通」に従って、「普通」に生きています。しかし、留学先ではそうもいきません。バスに乗るのも困難、食事をするのも困難、チョコレート一つ買うことだって困難がつきまといます。これは中国の話だけではありません、どこに行っても同じです。海外では道を歩けば自然と困難が降ってきます。一見、こうした困難は悪と捉えられがちですが、この「困難」こそが留学の醍醐味だと思います。これらには自分探しのヒントや、成長の鍵、人生を謎解く手がかりがぎっしり詰まっています。 確かに、留学をすると現地の語学や文化も学ぶことができます。でも留学はそれだけじゃない。ぜひ、筑波大学での学びを活かして、さらなる広がる世界に飛び込んでみてほしいと思います。125

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