筑波大学案内 2025
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卒業生の声110Q1 現在の仕事について 陶芸家の両親の影響もあり、幼い頃から絵を描くことが好きで、大学では油絵を専門に学びました。卒業後は、私立高校で美術教諭をしながら作家活動をしています。作品は抽象画のつもりで、「肌触り」や「匂い」や「線」や「色」など感じた事を日記のように、日々高校生と制作しています。Q2 大学で得たもの まるで宇宙のような「芸術」の広さを実感することができました。たくさんのお世話になった先生方や先輩方、友人に教えていただきました。卒業する頃にはとても好奇心旺盛になっていて、今でも試してみたい道具や材料、行ってみたい美術館、会ってみたい作家さん・・・生徒と一緒にやりたい事が無限に見つかります。油絵を専門に学べたことも幸せのひとつですが、教員として授業の参考作品をつくる度に、他専攻の授業や実習室を思い出しては、もっと勉強すればよかった〜と心の中で叫んでいます。Q3 後輩へのメッセージ 楽しいが一番!楽しくなくなってからが本番!と制作や仕事、常に自分に言い聞かせています。せっかくの大学生活、どんなことも納得ゆくまで追及してみてください。最近は学校を中心に、地域の方々とワークショップや絵画教室をしています。受験生、在校生、卒業生のみなさん!高校生と一緒に何か楽しいことしませんか?興味がある方ぜひご連絡お待ちしています。Q1 現在の仕事について 自動車メーカーで色素材の提案をする「カラーデザイナー」をしています。外板色から内装まで「人が触れる部分」のデザインが担当です。まずはトレンド調査や販売地域の顧客の好みを元に、色のバリエーションを考えたり、車の世界観や個性を引き立てるイメージを作ります。その後、量産過程に入り、素材の色合わせや質感の監修を行います。どの部位にどんな素材を使うのかという具体的な指示を出し、各部品を目標の色に合わせていきます。Q2 大学で得たもの 大学では、自分のやりたいことを実現していく方法をみつける術を学びました。大学自体は自由放任だったのですが、縦のつながりが生まれる授業が多く、先輩たちの就活風景をみたり、卒制の手伝いをする中で、今後の自分がやるべきことを想像できる環境だったのが良かったです。「自由な時間を買っているのが大学生活」という先輩の言葉で、時間の貴重さに気付かされました。また、後輩たちのひたむきさに我が身を省みたりも。Q3 後輩へのメッセージ 今、フランス企業で働いていますが、自ら学び取っていく力が求められています。日本企業で働いていたときは、丁寧な社員教育があり、多少受動的に過ごしていても、知識や経験を積んでいくことができる仕組みがありました。海外で働くようになってからは、自分自身をどう育てていくかは自己責任になり、自由な大学で学んだことが活きていると感じます。筑波大生は海外で働くのに向いていると思うので、少しでも興味のある人はぜひ!卒業研究 4年間の集大成である卒業研究は学生の自立を保証するものです。美術・デザインの専門家として自律的に創造活動を行う基礎力を養い、豊かなコミュニケーション能力を磨きます。すべての卒業研究は学外の公立美術館で公開展示され、卒業研究作品集の公刊とともに社会の評価を仰ぎ、優秀作品は顕彰され大学に収蔵されます。資格 所定の科目の単位を履修し、実習を修了すると以下の資格を取得することができます。■学校教員免許状(中学校一種美術、高等学校一種美術・工芸・書道)■博物館学芸員資格■一級建築士、二級建築士、木造建築士の受験資格武藤はるか常磐大学高等学校 美術教諭洋画コース2011年卒業柳沢 知恵シトロエン カラー&マテリアルデザインプロジェクトマネージャープロダクトデザイン領域2005年卒業2007年芸術研究科修了卒業制作展(卒業研究の公開展示)

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