高知県立大学 大学案内2018
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大学院には看護学研究科と人間生活学研究科があり、それぞれ修士学位を取得できる博士前期課程、博士学位を取得できる博士後期課程があります。また、平成26年にこれからの時代に必要とされる共同災害看護学専攻を新設し、5年一貫制博士課程で教育を進めています。それぞれの領域に精通した高度な能力や技術を有する専門職業人の育成と、健康生活にかかわる課題を解決できる研究者・教育者の育成を目的とし、国内外の施設や機関と連携し、実践的な教育と研究を行う環境を整えています。養護教諭山本 紗栄さん安芸市立安芸中学校看護学研究科看護学専攻博士前期課程2015年3月修了修士(看護学)教育現場の中で、生活者としての視点で子どもや家族に関わりたい日々教育現場で働く中、自己の実践に疑問を持ち、「子どもたちの健康を社会の中で、生活の中で捉えること」の大切さを感じるようになりました。子どもを取り巻く家族を生活者としての視点で支援していくために、本学で学び直すことを決めました。理論と実践が結びつく瞬間、目の前の世界が大きく広がります。働きながら学ぶことは大変ですが、自分と向き合うことのできる貴重な2年間でもあります。自分のアイデンティティは看護者であり、看護の視点を持った教育者でもある、という揺るがない思いを持って、子どもたちの心身の成長にこれからもかかわっていきたいです。看護学研究科看護学専攻博士前期課程専門看護師コース大﨑 杏奈さん2016年4月入学患者さんにとっての安楽なケアを追求したい専門看護師コースのクリティカルケア看護学を選択して学んでいます。専門看護師に必要な能力を養うための、看護理論、看護研究方法論等のカリキュラムが組まれています。伝統ある高知県立大学だからこそ、日本の看護界を牽引している方の集中講義や特別授業を受けることもできます。8年間培ってきた自分なりの看護観を、一度フラットにして積み直し、客観的に自分と向き合う作業は大変でした。卒業後は、専門看護師として集中治療室の患者さんが少しでも安楽な状態を感じられるように、学んだ力を役立てたいと思います。病院組織全体のスタッフの力がフルに発揮できるように、黒子のようになって医療全体を支えたいと思っています。看護学研究科共同災害看護学専攻博士課程ハストロ・ドゥイナントアジさん2015年4月入学インドネシアで災害看護教育をインドネシアのガジャマダ大学で看護を学びました。ジャワ島出身です。インドネシアは災害の多い国で、日本とよく似ています。災害がおきた後の看護教育を学ぶ場所がインドネシアにはないので、国際交流協定を結んでいる高知県立大学大学院に留学しました。卒業後は、インドネシアに帰りガジャマダ大学で災害看護教育の先生になるのが夢です。研究テーマはジャワ島のメラピー火山噴火後についてです。たびたびインドネシアに帰りジャワ語・インドネシア語で、データをまとめています。その分析を英語で行い、発表は英語と日本語です。大変な作業ですが、世界的に活躍できる人材になることを先生方が期待しているので、頑張っています。看護学研究科看護学専攻博士後期課程田代 真理さん2016年4月入学一緒に進んでいける仲間との出会い東京の病院で勤務しながら月に1、2回週末に指導を受けています。現場での経験を重ねるにつれ停滞する自分を感じ、まず前期課程を受けました。そして深い知識を持つ必要性から後期課程で学んでいます。研究を続けることは孤独な作業ですが、学部の時代からの先生がいてくれて、安心感があり相談もでき心強いです。生涯一緒に進んでいける仲間とも出会え、助け合っています。今は研究計画書を作成している重要な時期です。看護のグローバル化もあって、英論文を読める語学力の必要性を感じているところです。卒業後は、研究したことを在宅看護やがん看護に役立てていきたいと思っています。

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