富山大学 人間発達科学部 学部案内2019
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教育心理コース発達教育学科コースの特徴 教育心理学の様々な領域を科学的に研究し、実践に活かす研究と教育を行います。本コースは、心理学的な基礎訓練、コンピュータを用いた調査分析、臨床アセスメント、カウンセリング心理学などを重視した教育を行います。 具体的には、例えば「教育心理学」や「学級集団心理学」など、子どもたちに関する心理学的な基礎知識を学べる科目、「心理学的教育論」や「教育の方法と技術」など、よりよい授業実践につながる科目、「教育相談」や「臨床心理実習」など、子どもたちの心理的サポートに役立つ科目を学ぶことで、公務員の心理職や児童相談所の相談・心理判定、一般企業での調査業務、カウンセリングができる人材を養成しています。先輩からひとこと 「突然ですが、あなたの「心理学を学びたい」という思いはどこからきていますか?人の心がわかるから?困っている誰かを助けたいから?なんとなく?理由は様々かと思います。このコースでは、「子どものために、心理学ができることは何か」をテーマに学ぶことができます。心理学と一口に言っても分野は幅広く、「こんなことも心理学なんだ!」と驚かされることも多いです。そのため、卒業研究のテーマも多岐にわたります。私は発達障害について研究していますが、他にも「なぜ勉強のやる気は下がってしまうのか」「化粧は女性の心にどう影響を与えているのか」などの個性的な研究もあります。また、このコースの特長として、自分で実際に体験する講義や実習が多いことが挙げられます。3年生には、実際に中学校に行って子どもとかかわる実習があります。長期間関わることができるので、彼らの対応の難しさに悩む一方、身近に成長を感じられる喜びもありました。貴重な経験だったと思います。他にも、実験や質問紙調査など、心理学研究の基礎的な方法についても、実際に自分たちでやりながら学ぶことができます。 大学は、学問に限らず、思いを形にできる場所です。高校までと違い、自由になんでもできる分、不安になるかもしれません。しかし、自分のやりたいことに挑戦できる楽しさは何ものにも代えがたいです。ぜひ、あなたも教育心理コースで自分の思いを形にしてみませんか?」(4年 池永優希さん) 「教育心理コースの魅力は、「自分がやりたいことを探りながら学んでいくことができる」ところだと思います。私は、子どもと実際に関わりながら心理学を学んでいきたいと思い、心理を学びながら教員免許を取得するために他コースの授業を履修し、教育実習も経験しました。教育実習では、子どもたちのエネルギーと純粋さを感じ、一人一人への適切な関わり方を学ぶことができました。また、教育心理コースでも中学校の相談室へ行き子どもと関わることのできる実習があり、悩みを抱える子どもたちと関わる機会も持つことができました。この実習では、子どもと真剣に向き合うことの大切さを知ることができました。子どもに心を開いてもらうのは簡単なことではないですが、毎回の実習で子どもたちと真剣に向き合い、継続して活動をすることで、心の距離は確実に縮まっていきました。今まで話しかけてくることがなかった子が、自分から「おはよう」と言ってきてくれたときの喜びは忘れることができません。このように様々な子どもと関わりながら多くのことを感じ取って学んでいくことができるのは、人間発達科学部で心理を学ぶことの魅力だと思います。 一方で、実験や調査を行い、分析をしていくことで人の一般的な傾向などを明らかにしていくことも心理学の特徴です。教育心理コースに入り、様々な理論を学ぶことで、「あの場面にはこの理論が当てはまりそうだな」などと考えられるようになります。日常生活の中の些細なところに自分の気になることが出てくるようになります。そのようなところから、自分のテーマを絞っていき、卒業研究では自分が気になること、興味を持ったことについてそれぞれ個性豊かな研究を行っていきます。「なんとなく心理学に興味がある」というような思いで入った人でも、勉強をし、実習などを行っていくうちに自分のやりたい研究テーマが見つかると思います。 今まで経験したことのないたくさんのことを経験できる大学での4年間を、どう過ごすかは自分次第で大きく変わります、様々なことに挑戦してたくさんのことを感じ、与えられた4年間という時間を有意義に過ごしましょう!」(4年 小嶋沙季さん)取得可能な免許・資格 教育心理コースでは認定心理士と、小学校教諭1種免許の免許取得を条件として、中学校教諭1種免許・高等学校教諭1種免許と、特別支援学校教諭1種免許・幼稚園教諭1種免許の免許が取得可能になります。就職状況 一般企業や教師のほかに、心理学的な知識を活かした分野として、児童相談所の心理判定員や家庭裁判所調査官のような公務員心理職、教材開発関係の企業や福祉関係の企業・団体への就職を目指す学生が多くなっています。 また、実践や研究を深めるため、大学院へ進学する学生もいます。カリキュラムの特徴 基礎科目の「社会心理学調査法」や「心理学実験法」などで、心理学の研究スタイルを学びます。そして様々な心理学分野を幅広く学びますが、例えば教育・発達分野として「発達心理学」や「教育心理学」、臨床・性格分野として「カウンセリング」や「臨床心理実習」、知覚・学習分野として「認知心理学」や「教育の方法と技術」、社会・産業分野として「社会心理学」や「学級集団心理学」などがあります。 このように幅広く学び、4年生では自分の関心領域のテーマで卒業論文を作成します。教員一覧と専門分野石津 憲一郎(カウンセリング心理学・学校心理学)小川 亮(教育心理・教育工学・情報教育)姜  信善(発達心理学)近藤 龍彰(発達心理学・臨床心理学)佐藤 德(社会心理学・実験心理学) □心理学を活かした仕事をしたい人□心の仕組みを知りたい人□心のサポートをしたい人写真左:4年 池永優希さん<富山県出身> 写真右:4年 小嶋沙季さん<長野県出身>□□□ Educational Psychology こんな人にお勧めします!7

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