滋賀県立大学 CAMPUS GUIDE 2024
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専門分野も含む幅広い学びが、今の仕事の基盤になっている。日々新たな知識を吸収し、新技術の開発に挑む。就職活動の際、大学での研究活動で培った知識やスキルが生かせる環境に魅かれ、日本電気硝子への入社を決めました。現在は、液晶画面用ガラスの加工・調整を管理している部署に所属し、スマートフォン画面用途の強化ガラスの開発を行うチームで働いています。主に研究部門が作製したガラスに対する評価や評価結果のフィードバックを担当しています。学生時代の研究とは違い、作業自体は他人が行うため、メンバーをマネジメントする大変さがありますが、他人の手が加わるからこそ、日々自分にはなかったスキルや考え方を知ることができます。これからも新たな知識をどんどん吸収し、落としても割れないスマホ画面の開発を目指して、引き続き取り組んでいきます。環境科学部 環境生態学科2012年度卒業環境科学研究科 環境動態学専攻 2014年度修了将来を見据えた課題解決に取り組む。子供の頃から天気という自然現象に興味があり、入社を決めました。日本気象協会では天気予報はもちろん、防災や電力需要予測といった気象に関する幅広い業務を行っています。私の担当は、風力発電事業の環境アセスメント(環境影響評価)。風力発電所の計画地で現地調査を行い、事業による将来の騒音、動植物、景観などのさまざまな環境影響を事前に予測評価します。また、環境調査会社という中立的な立場から、電力事業者へのコンサルティング、行政機関との協議や住民への説明も行っています。環境アセスメントの手続きは最短でも約4年かかるため、将来を見据えて課題解決に取り組むことが重要です。各手続きの段階一つひとつを完了させる度に大きな達成感を感じます。大学で培ったフィールドワークの経験が、今の仕事の礎に。学部・大学院では水質分析の分野を研究していました。研究では琵琶湖を主なフィールドとして、少なくとも月に1回は色んな場所で調査を実施していました。このような実践的な経験が、現在の現地調査業務に取り組む基盤となっていると感じています。また、常に新しい知識を身につけ続ける姿勢を大学時代から変わらず大切にしています。技術の進歩とともに風力発電業界も変化しており、今後も知識と技術を常にアップデートして活躍の幅を広げていきたいです。私は、学部時代に学んだデータの分析手法、熱力学、物理化学などの幅広い科学の知識が、今の仕事に生きていると感じています。例えば、ある試薬でガラスを処理した際の不良の原因が、特定の物質の蒸気圧であることを突き止めたことがあります。その際、学部時代に得た基礎的な知識が問題解決の引き出しを増やしていたことを実感しました。また、学部・研究科では3年間、ガラスの割れやすさを研究していました。日々、新しい発見に囲まれ、知識欲が満たされる充実した研究生活でした。わからないことを解決していくことへのやりがいは、現在の仕事のモチベーションに通じるものがあります。工学研究科 材料科学専攻2019年度修了※2023年度より“材料化学科”に改称しました19環境アセスメントで風力発電の未来を支える一般財団法人日本気象協会 事業本部環境・エネルギー事業部 環境アセスメント事業課小山 和香 さん現代社会には欠かせない強化ガラスを技術で支える日本電気硝子株式会社ディスプレイ事業部TFT加工部長田 康生さん工学部 材料科学科 2017年度卒業RootsofActivePerson活躍する卒業生

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