宇都宮大学広報誌 UUnow 第40号
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13●UUnow第40号 2016.7.20将棋 奨励会 関東地区三段昇段教育学部4年 長谷部浩平の友人といろいろ話をしたりして気分転換もできています。教育学部で長谷川万由美教授のゼミで社会福祉について学んでいます。宇大に入学した理由のひとつは、将棋で「まちおこし」をしたいと思ったからです。卒論は「まちおこし」について研究しています。―プロになるためにしていることはありますか?ひとりの時はプロが指した将棋の棋譜を再現して並べたり、スマホで対局したり、詰め将棋を解いたりしています。終盤には自信があるのですが、一番の課題は精神的なところです。1対1で戦うのでかなりメンタル面が重要になってきます。三段になってから自分を信じて指すことが特にできていないと思うので、メンタルを鍛えて、これからさらに頑張りたいと思います。「臥竜鳳雛(がりょうほうすう)」という言葉が昔から好きです。今はくすぶっていても、いずれは飛び立つというような意味です。厳しい戦いの中で、何度も挫折しそうなりましたが、それでもプロの世界に進みたいと思っています。いのです。今の制度ができてからは栃木県では僕が初めての奨励会三段ですし、栃木県出身のプロ棋士もいません。県初というのもモチベーションとしてかなり大きいです。しかし何度か挫折しかけて辞めようと思ったことがありました。高校に入ると勉強に割かれる時間が多くなり、将棋もレベルが上がって厳しくなってきたからです。大学2年のころにも悩んだ時期がありましたが、ここまで来たので将棋一本でやっていくしかないと思い直しました。三段リーグの年齢制限の26歳まで挑戦しようと思っています。―憧れている棋士の方は?故人ですが升田幸三さんです。現役のトップ棋士の方々も尊敬していますが、もう一段上がったら彼らとも戦わなければいけなくなるので、憧れとともに複雑な気持ちです。―宇都宮大学を選んだ理由は?どうしても「栃木県で」との思いがあったからです。高校は栃木高校を選び、大学も地元の大学で勉強したほうが何か活かせるのではないかと思いました。将棋を栃木県内の多くの人に知ってもらいたいと思っています。―宇大での学生生活はどうですか?宇都宮大学は多様性を歓迎してくれます。高校を卒業してからずっと将棋だけをやっていたら、多分煮詰まっていたと思いますが、今は大学年10月に、教育学部4年の長谷部浩平さんが、日本将棋連盟のプロ棋士養成機関である奨励会の三段へ昇段した。栃木県出身者で戦後初めての快挙だ。現在三段リーグ戦に挑戦中で、30数名中、成績上位2名が四段へ昇段してプロ棋士となる。1局で3キロも体重が減少するような厳しい戦いの最中に取材に応じてくれた。―将棋との出会いを教えてください。5歳くらいまでは野球が大好きでしたが、冬になると野球があまりできないのでやることがなくなって、父に将棋を教わるようになったのです。野球と違って1対1で勝負をつけられるところがおもしろいと思いましたね。幼稚園の卒園前に宇都宮市にある道場に入ったのですが、小学校2年生くらいになると、勝負の相手がいなくなりました。4年生の時に東京へ通い始めて、奨励会の下部組織の研修会に入りました。―プロを目指したきっかけは?なるべく強い人と戦いたかったからです。6年生のときに岡山県倉敷市で開催された全国小学生倉敷王将戦の決勝で負けてしまいました。準優勝でしたが、そのときにプロになりたいと思いました。プロで1番になることを目指して奨励会に入りましたが、奨励会に入会するには試験があって、奨励会の1番下が六級、アマチュアでいうと五段、県大会で優勝するなど6年生では全国トップレベルでないと入会することできな昨宇~太がむりやりお願いして長谷部さんと将棋の対局をしてきたよ!宇~太.tvで見てね!

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