宇都宮大学広報誌 UUnow 第43号
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がたくさんいます。こうした学生に早い時点から就活の正しい意味や卒業時の進路選択に向けて大学時代にやるべきこと、そのために大学生活をどう過ごしたらいいのかを考えてもらいます。特色ある授業の1つが『人間と社会』です。企業経営や様々な労働問題、労働法制などについて学ぶもので他に例のないユニークな試みです。経営環境、働き方の有り様がわかってくると、学生は「自分はその中で主体的にどうやって生き、社会と関わっていけばいいのか」という思いに至ります。『キャリアデザイン』は、今の学生はリアルなものに付き合わないまま情報に翻弄されがちなので、生身の企業人との交流やキャリアモデルへのインタビューなどの手法を取り入れています。『課題発見・解決型インターンシップ』は、企業人と触れ、チーム活動する中で学生はそれまでしたことのない苦労を経験するので、私たちが想像する以上にみるみる成長していきます。『起業の実際と理論』は、起業に限らずどんな仕事にも必要な起業家精神を養うものです。多数の地元の熱心な創業者の方も授業に参加し、学生にアドバイスしてくれ、大変活気ある授業になっています。授業以外の特色あるプログラムとして「キャリアフェスティバル」が7●UUnow第43号 2017.7.20都宮大学では1年生からのキャリア教育を通じて学生が「学力を含めた底力をつける」、「主体性、チャレンジ精神、コミュニケーション能力など人間としての基礎力をつける」、そして「生き方、働き方、価値観の『軸』を自分の年齢なりに形成する」ことを目指しています。こうしたことがきちんとできていて就職活動に入ることが、将来を見据えた納得のいく就職につながると考えています。経済、社会がグローバル化する中、企業経営も日本的な雇用システムも大きく変わりつつあります。その変化を正しく理解して視野を広め、主体的に自らのキャリアをデザインしていけることが必要で、そのために特色ある教育プログラムを用意しています。◆◆◆キャリア教育は入学式直後のガイダンスから始まります。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの情報に振り回されて的外れな不安に駆られている学生キャリア教育・就職支援センターTwitterでもガイダンスやセミナーのお知らせを提供中です。いつでもあなたのタイムラインに就活等に役立つ情報をお届けします。フォローをお願いします。http://www.career.utsunomiya-u.ac.jp/HPにはキャリアセンターからの各種情報や年間の就活・キャリア教育のスケジュールなどを掲載しています。センター教職員とキャリアアドバイザー全員で学生をサポートしています!あります。毎年全学年の学生と保護者が900名くらい参加してくれてます。うれしいことはこの大きな場でパネラーの企業の方に学生が積極的に質問するようになったことです。頼もしい、面白い学生が増えてきていると感じています。今、東京の大手企業も地方にどんな学生がいるか興味深く見ています。「(宇大に)こんなにいい学生がいるんですね」とすごく評価してくれています。◆◆◆10年間キャリア教育をやってきて、例えば『人間と社会』の授業を受けた学生から、働く人間の一人としての自覚や、「自分が主体的に変えていかなくてはいけない」というような感想が出てきたり、「課題発見・解決型インターンシップ」で受け入れ企業の方に臆せず改善点を指摘する学生を見たりすると、すごくうれしいですね。『起業の実際と理論』の授業でアンケートをとると「大学時代から会社を起こしたい」という学生が出てきています。この授業を開設した10年前には想像もつかなかったことです。また、大手企業で一生働くことを選ばない学生も出てきています。社会も働き方・働かせ方も若者の意識も変わってきました。生き方、働き方の多様化がますます進む中で、学生個々人が幸せな社会人のスタートがきれるよう、まだまだ工夫が必要です。末廣啓子教授:キャリア教育・就職支援センター副センター長宇@uucareerhttps://twitter.com/uucareerUtsunomiya University Center for Career Education andServices Official Twitter末廣先生に聞け!

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