宇都宮大学広報誌 UUnow 第45号
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UUnow第45号 2018.4.20●14本学農学部附属農場と音羽シェフのコラボレーションが実現それぞれの大学が有する人的・物的資源を大学の枠を越えて共同利用し教育の質を高めることを目的とする「教育関係全国共同利用拠点事業」の一環として、農学部附属農場で日本を代表するフランス料理人「音羽シェフ」として知られる音羽和紀さんによる特別講義と調理実習が平成29年11月に行われました。管理栄養士を目指す人間総合科学大学(さいたま市)の学生と本学の大学院生が「地産地消」について学びました。フランスをはじめヨーロッパ各国で修業を積んだ音羽シェフは、「現地の人たちが地元を誇りにし、土地の気候や風土に合った食材を使うことを大切にしていることを肌で感じた」と言います。地域の土壌、気候、飼料、飼育方法などを厳密に規定し、品質の優れた特定の生産地の農産物を保護管理するフランスの品質保証制度「AOC」や、音羽シェフ自身、栃木の風土の中で生産された食材を使い、地域、生産者とのつがなりを感じる料理を研究、提供する「とちぎテロワール」の活動を続けていることを紹介しました。ノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の国際運営委員、川崎哲さんが本学で「核兵器禁止条約と市民がつくる平和―その意義と課題を考える」と題して講演しました。国際学部主催で学生や市民約200人が参加。川崎さんは「長い間核廃絶を願って活動してきたすべての人たちの努力が一つの結晶となって得られたもの」と語り、今回の受賞を「核廃絶を真剣に考えるきっかけにしてほしい」と呼びかけました。本学学生の「若者は核兵器や核軍縮の問題にどう関わっていけばいいのか」との質問には「SNSなどを活用して身近なところにこの問題を広めていくことが、まずは一人ひとりがとれるアクションではないか」と答えました。講演後川崎さんは「世界をまわっていると日本の若者のシャイさが目立つ。シャイにならず自分の意見を臆せず表明してほしい」と学生への期待感を語り、大学には「こういう時事的な話題について地域に開かれた形で議論の場を提供していくことを続けていっていただきたい」と話していました。ノーベル平和賞受賞「ICAN」国際運営委員の川崎哲氏が本学で講演

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