横浜市立大学 大学案内2018
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小学生の時に父が脳卒中で倒れ、奇跡的に生還したことから医学の道を志した武部准教授。「学生時代は9時から5時まで授業、その後研究室に行き夜中まで研究活動に没頭する毎日でした。『すべてを切り捨てても医学に貢献したい』という強い気持ちは今も同じです」。「臓器移植」に出会い研鑽を重ねるうちに、臓器移植にかわる「再生医療」に着目し、肝臓の効果的な治療法を研究。2013年に、iPS細胞から血管構造を持つ機能的なヒト臓器を世界で初めて創り出すことに成功し、注目を集めた。「今後は、肝臓の周りの臓器との関係性をふまえた多臓器同時再生の概念についても研究していきたいと思います」。また、現在はこれらの研究の成果をもとに、クロスアポイントメント制度によって米国オハイオ州のシンシナティ小児病院の准教授として研究室を構え、活躍の場を世界へと広げている。もうひとつ力を注いでいるのが、「広告医学」という新しい学問領域を普及させること。広告医学とは、デザインやコピーといった広告的手法を用いて健康行動を誘発したり、医療についてわかりやすく伝えようというもの。「シーサイドライン金沢八景駅と市大医学部駅にユニークなイラストを施した『上りたくなる階段』が、その一例です。楽しみながら階段を上ることで、日頃の運動不足を解消するのがねらいです」。今後は、「企業とのコラボレーションなどを通して広告医学の概念を広く知ってもらい、人々のモチベーションに働きかけて日々の行動や健康についての考え方を変えていきたい。病気にかかる人の数を少しでも減らしていくことが目標です」。File no.2医学部 医学科 2011年卒業臓器移植に代わる再生医療の実現と、新たな学問領域『広告医学』の普及を目指す。准教授横浜市立大学 医学部 臓器再生医学武部 貴則Takanori Takebe■多臓器同時再生の概念についても研究■病気にかかる人の数を少しでも減らしていきたいGLOBAL.GOStart in YOKOHAMA.ヨコハマから世界へ13

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