横浜市立大学 2024
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国際教養学部詳しくはでWEB35Graduate School of Urban Social and Cultural Studies大学院紹介有馬 貴之観光は古くから世界中で注目されてきた現象です。それは平和の証でもあり、異文化理解の手段でもあります。そして、近年では経済振興の手段として、各国政府や各地域の政策に観光が組み込まれるようになりました。本講義では日本の観光政策の歴史や制度、各地域の取り組み等を授業の前半で学びます。観光の起源とはどのようなもので、外国の観光政策にはどのようなものがあるのでしょうか。さらに、観光心理学や観光地理学の理論も学びます。人は何故旅行に出かけるのか、観光地はどのように変化していくのかなど、学術の理論で観光を理解していくことも大切で重要です。また、授業の後半では観光マーケティングや観光プロモーションの基礎を学ぶとともに、ゲスト講師をお呼びし、日々変化する観光のトレンドも体感します。そして、最終的に任意の地域を対象にした分析と提案レポートを書き上げることが受講生のゴールです。学際的な観光学が感じられる講義です。阿内 春生国際教養学部では教職課程を履修することで、中高英語科の教員免許を取得することができます。しかし、この現代教育論は教職課程の授業ではありません。この授業では教職を取らない学生にも、現代の教育問題に関心を持ってもらうために、学校教育の課題や教育問題など時事な話題を中心に取り扱うことにしています。社会人として報道等で扱われる教育問題を理解し、自分なりの意見を持てるようにすることがねらいです。コロナ禍で縮小してしまっていましたが、徐々にディスカッションなども多く取り入れて、意見交流し自らの考えを相対化する機会も積極的に設けていきたいと思っています。国際教養学部の学生が視野を拡げ、様々な考えを持つきっかけにしてもらいたい、その中で教育や学校にも関心を持ってほしい、という思いをもって授業に取り組んでいます。Pick up 授業主な科目紹介観光政策論都市社会文化研究科現代教育論参加・協働論我が国の大きな課題となっている地域活性化や都市再生。多様な主体が他の組織と連携・協働し、市民が参画する形のまちづくり活動を通した実現が期待されています。この講義では、参加・協働とまちづくりの基礎的理解の後、人口370万都市の大都市・横浜に焦点をあて、生活圏域での地域が抱える課題やその背景について知見を深めると共に、様々な事例から参画型まちづくりを進めるための手法等について学びます。都市社会文化専攻私たちの暮らしに身近なテーマをはじめ、現代社会に迫るさまざまな課題を総合的に捉え探究する力、課題の解決を実践する力を身に付けます。大学が立地する横浜を基盤とした “ローカルな視点”、そして対極にあるかのように見える“グローバルな視点”、さらに人文社会科学や自然科学等の多分野の領域を横断する「知」を獲得しながら、現今の世界や社会が当面する課題に向き合います。そして、環境問題やジェンダー等、多様な視点から、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)を学ぶ事を強化し、そのためのプログラムも用意しています。また、本学卒業後プラス1年で大学院を修了する事が可能です。国際的な視野を持ち、都市を学ぶにふさわしい、みなとみらいのサテライトキャンパスでの講義や近辺地域のまちあるきや現地見学は都市を学び、考え、実践する問題意識を高める事につながります。イギリス文化論イギリスでは英語の話し方によってその人の階級がわかると言われています。しかし標準英語とされるキングス・イングリッシュを話せる人は国民の数パーセントしかいません。ではなぜほとんどの人が喋ることができない言葉が標準と言われるのでしょうか。本授業では、多文化主義を標榜するイギリスの文化を被支配者や弱者の立場から捉え直すことにより、このような疑問の答えを一緒に考えていきます。グローバル政治論気候変動を始めとする地球環境問題、格差・貧困、紛争、パンデミックなど、地球規模課題、そして日本を取り巻く国際問題は、一般に知られているよりもはるかに深刻です。この授業では、地球社会の事実・実態を正確に把握し、問題の根本原因を探り、解決策を見つけていきます。そして、映像やディスカッション、ワークショップなど参加型授業を通じて、地球規模課題に果敢に挑戦するチェンジ・メーカーになる力を養成していきます。

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