横浜市立大学 2025
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まちづくり学入門では、横浜のまちづくりを中心に学ぶオムニバス講義です。前半は国際教養学部都市学系の教員を中心に、大都市横浜の歴史や都市計画・まちづくり・防災・観光などについての講義が行われます。後半は横浜のまちづくりの第一線で活躍するプロフェッショナルの方達をゲスト講師に招いて、「まちづくり」の現場で行われているさまざまな取り組みとその課題について知り、大学での学びとの関連性について考えていきます。30YCUと関東学院大学、金沢区が連携し“大学の活力を生かしたまちづくり”に取り組んでいます。2023年度は、①若者が「金沢八景」の新たな魅力を発信するフォト・プロジェクト活動 ②福浦キャンパスを地域の方々に開放し健康情報を提供する活動 ③区内小中学校で医療に関する訪問授業を行う活動 ④小児がん等の病気や事故で頭髪を失った子ども達に「幸運のウィッグ」を届ける活動などが採択され、活動しました。横浜市は日本最大の基礎自治体としてさまざまな産業が集積する大都市です。そこには多くの都市型の課題や地域の課題が存在しています。YCUでは、ゼミやボランティア活動等を通じて、行政や企業、地域住民とも関わり合いながら、社会課題への実践的なアプローチを学ぶ事ができます。また、カリキュラムとして地域に関する学修を行う「地域志向科目」も用意されています。YCUが所在する金沢区は、歴史的にみると相模国と武蔵国の境目に位置し、朝夷奈切通しを通じて鎌倉まで歩いて行くことができ、中世都市鎌倉と歴史を共有する場所です。授業では、この鎌倉・金沢地域の歴史・地理・文学・芸術に関する知識や、地域や場所のとらえ方を各分野の専門家から学び、神奈川県立金沢文庫や鎌倉歴史文化交流館を訪れ直に文化財に接することで、地域社会の課題について歴史的・文化的観点から解決する力を養う人材を育みます。急激な都市化と超高齢化を経験し、ダイバーシティ社会を目指す横浜は、それに対する先駆的な取り組みのショーケースであり、それらに触れ参加できる機会も豊富で、まさに実践的な学びの場として最適な都市・地域です。現代社会は一層多様化や複雑化の様相を呈していますが、それに対応し乗り越えていくためにも、理論と実践の往還によって総合的な学びの質を高めることが必要です。それを得られる環境がYCUにはあります。皆さんとお会いできる事を大いに期待しています。学生団体「科学倶楽部」の学生たちによる「親子で楽しむ実験講座」は、YCUのエクステンション講座(市民公開講座)として、毎年開催。地域の小学生に人気の講座となっています。講座の運営はすべて学生たちが担い、「サイエンスの楽しさや面白さを伝える」をテーマに、理科が苦手な子も得意な子もひらめきや感動を味わえる実験を企画しています。実際に子どもたちに教える楽しさ、伝える難しさが体感できる、YCU学生たちにとっても学びのある取り組みです。医学部YDC(Yokohama Dream Catchers)による並木ラボでの授業■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■これからの社会を生きていくために〜地域貢献が学びの深化につながる〜大学での学びの本質は、深い専門性に裏打ちされた人間や社会の原理・真理への理解ですが、地域貢献、すなわち実社会での実践は、そのような学びを深める方策としても重要です。座学で得た知識や理論を実践する事で、学びの真の意味に気づく事ができます。そして、経験に裏打ちされた広い視野、思考力は、自分が今後の人生を生きぬいていく力を高めるだけでなく、社会や地域を変え、持続可能性を高めていく事にもつながるでしょう。地域志向科目総合講義(まちづくり学入門)キャンパスタウン金沢地域志向科目総合講義(鎌倉・金沢を知る)科学倶楽部「親子で楽しむ実験講座」の企画・運営ヨコハマで学ぶ横浜という地域が学びの場となる

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