横浜市立大学 2025
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医学系クラスター生物学系・融合系クラスター化学系クラスター物理学系・数学系クラスター理学部3『1年次から研究活動を行える「理数マスター育成プログラム」』医 学データサイエンス理学部は、自然科学の基礎を全般的に学ぶ事で、物質科学の概念を踏まえて細胞・個体スケールの生命現象をとらえる事ができる人材、生命現象を原子・分子スケールで起こる物質科学としてとらえる事ができる人材の育成を目指しています。そして、理学的専門教養をもとに、医学・農学・工学等の連携研究にも積極的に挑戦できる人材を養成します。理学部では、生命とそれを取り巻く環境を対象として、それらを構成する物質の構造・機能・反応をシステムとしてとらえ、それぞれの生命における階層を接続する事で生命現象を理解する事を目指します。理学部では、すべての学生が物理学、化学、生物学、数学の基礎を一通り学んだ上で、物質科学、生命科学、あるいはこれらの融合領域分野へ進みます。高等学校で物理あるいは生物を履修していない学生に対して、1年次にリメディアル講座の授業を用意しています。6つの履修モデル(物理学で自然現象を解明できる人材育成、化学で自然現象を解明できる人材育成、生命を脅かすさまざまな環境要因に対する生命の防御機構や適応機構を深く探究できる人材育成、食糧問題や環境浄化に取り組める人材育成、生体分子の構造と機能を理解し、創薬に応用できる人材育成、細胞・生体の働きを理解し、医療関連に応用できる人材育成)に沿って、高度な専門的知識・技術を身に付けます。自然科学研究では実験に基づく研究が不可欠であり、理学部の学生は卒業研究で配属された各研究室において研究を行い成果を卒業論文としてまとめます。しかし、学生にとっての研究スタートは3年次後期あるいは4年次であり、それまで待たなければなりません。本学理学部の特別プログラムである「理数マスター育成プログラム」では、プログラム参加学生は1年次から自主的に研究活動を行う事ができます。そのための専用教室「理数マスター室」をいつでも使用する事ができるように整備しました。学生自らが決めたテーマに従って、教員の個別指導のもとで研究を進め、その成果を学内外の発表会で発表します。これまで物理学、化学、生物学、物質科学、生命科学、医科学、計算科学、植物科学等さまざまな分野の自主研究が行われています。理学部長佐藤友美 Tomomi Satoこれまで科学は物理学・化学・生物学といった分野から構成されていましたが、より高度・専門的に深化した結果、今ではいくつもの小さな分野・領域に細分化されています。一方で、エネルギー・環境・医療等の諸問題は、このような細分化した分野からのアプローチだけでは対応しきれないほど、高度化・複雑化が進んでいます。本学理学部では、「ヒトの生命現象」の理解と解明をひとつのターゲットとして、生物学だけではなく、物理学や化学の概念や理論も含めた総合的な理学的知識を学修します。そして、それらの知識をもとに、物質科学の概念を持ちながら細胞・個体スケールの生命現象をとらえることができる人材、生命現象を原子・分子スケールで起こる物理・化学現象としてとらえることができる人材、医学・農学・工学等との連携研究にも積極的に挑戦できる人材の育成を目指しています。さらに物質科学分野、生命科学分野、またはその融合分野において、多様な研究が活発に行われており、これらの学修成果をさまざまな領域で発揮することができます。47Message from the Dean特 色1特 色2特 色『物質科学や生命科学、およびこれらの融合領域の専門知識を学修する』『グローバルな研究マインドと実力を身に付ける「国際リトリートプログラム」』自然を対象とする研究は、自然現象の観察とそれを理解するための検証実験や理論の構築により発展してきました。原子分子サイズから地球規模のものまでを対象とする自然科学は、国や地域にとらわれない世界中どこでも通用するグローバルな学問です。自然科学で世界に貢献するためには、グローバルな視点を持ち、英語を使って研究成果を発表する必要があります。「国際リトリートプログラム」は、卒業研究によって得られた成果を海外の大学等で英語を使って発表し、海外の研究者とディスカッションできるプログラムです。本プログラムは、グローバルな研究マインドと世界で通用する研究者としての実力を養うためのもので、大学院生命ナノシステム科学研究科を主体として実施されています。物質科学と生命科学の両面から生命現象を細胞・個体スケールでとらえ原子・分子レベルで解明する。医学理学自然現象・生命現象の理学的解明自然科学の基礎農学工学理学部の特色

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