横浜市立大学 2025
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データサイエンス学部データサイエンス学部では、企業や官公庁と連携した教育・研究を展開しています。2018年度より、「データサイエンスセミナー」と題して、企業や官公庁等の現場の第一線で活躍するゲスト講師を迎え、実社会でのさまざまなデータ活用事例に触れるセミナーを開催しています。企業におけるマーケティングやビジネス戦略、ものづくりの品質管理等に、どのようにデータが分析され、活用されているのか、また、官公庁においてはデータの利活用による政策立案やオープンデータ活用推進の取り組み等を生の声から学ぶ事で、データサイエンス学部の学生が、自分の学びが将来どのような分野で活用する事ができるかを考える機会となっています。また、企業との産学連携協定を締結し、データが分析・活用される現場でのインターンシップ(PBL)や共同研究等を推進し、社会との連携を今後ますます進めていきます。「記述統計学」、「確率」、「確率分布」について学修します。具体的には、統計データやグラフの意味を理解に加え、独自にデータを要約できるようにデータの取得法、および数値的・グラフ的要約法を学びます。また、母集団、標本、確率、確率変数、確率分布の性質を熟知し、積率母関数等の方法による確率分布の性質に関する考察ができるよう学修し、理解を深めます。コンピュータでデータを扱う上で基本となるアルゴリズムとデータ構造について学びます。具体的には、計算量の考え方等の基本概念を学んだ上で、ソートや探索等データを扱う上で必要となるアルゴリズムとそれを支えるデータ構造について、演習を交えながら体得します。これらを通じて、処理効率を意識した「良い」プログラムを作成するための基本的な素養を身に付けることを目指します。佐藤 彰洋データ解析演習Ⅱは統計処理ソフトRを用い、テーマに沿って課題中心型の学修スタイルでより実践に近いデータ解析の方法(データの収集、データの分析と可視化、解釈)を学修します。自ら収集したデータによるデータ解析レポートを作成する過程を通じ、以下3つを学修到達目標と設定して、実践的なデータ解析の理解を深めていきます。 ①統計解析環境Rを用いて、基本的なデータ解析ができるようになる。 ②Rにおいて簡単なプログラミングができるようになる。 ③データの収集とRによる分析を通じたレポーティングができるようになる。本講義では、マクロ社会経済指標を用いた回帰問題、データに基づくリスク推計、多群の比較、生存分析の4つのテーマを取り扱っています。世の中にあふれるさまざまな統計調査は、対象すべてを調べる事なく、その一部だけを統計的な方法を用いて選び出す事で、効率的に実施されています。本講義では、サンプリングと推定の理論と方法について、応用例を交えながら具体的・体系的に学ぶ事で、データサイエンスの基盤となる適切なデータ取得の方法、データの取り扱い方法について学びます。現代社会ではインターネットにより個々人が大量の情報を受発信でき、IoT技術でさまざまなモノから大量のデータ取得が可能となりました。これらデータと企業・行政機関の保有データを総称してビッグデータと呼びます。従来の経験に基づく意思決定は、ビッグデータに基づく方法への転換が期待されている事から、本講義では大量・多様・高頻度というビッグデータの特性に対応した解析技術を学びます。 土屋 隆裕世の中ではさまざまな統計調査が行われています。例えば内閣支持率などを調べるマスコミの世論調査、施策の根拠とするために国や自治体が行う統計調査、さらには学力を調べるための学力調査も統計調査と言えるでしょう。物の長さや重さの測定とは違って、人を対象に行う統計調査では、得られるデータの質は調査の実施方法によって大きく異なります。Garbage In、Garbage Outと言われるように、大きな誤差を含んだ質の低いデータでは、いくら高度な統計分析手法を駆使しても有益な結果は得られません。本講義では、調査票の作成における注意点から調査実施の具体的な手順、さらにデータ整理のための手法や調査倫理に至るまで、統計調査の設計・実施の各段階における方法を具体的な実例に基づきながら学ぶ事で、信頼性・妥当性の高いデータ取得のための調査設計の考え方を身に付けていきます。55PBL演習(非構造化データ)調査設計論サンプリング法ビッグデータ解析統計学Ⅰアルゴリズム論Pick up 授業データサイエンス学部の社会連携主な科目紹介

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