海外の看護を学び体感する国際看護学演習Ⅱ(ハワイFW)海外の学生と看護課題を通じた交流日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンス)3・4年次「国際看護学演習Ⅱ」では、看護における国際的な視座を養う事を目的に「実践的語学トレーニング」と「ハワイ看護フィールドワーク(オンライン含)」を行います。3年次「実践的語学トレーニング」では、本学PEセンターの看護師資格を持つネイティブ英語教師が行うクラスを受講し、語学スキルアップを目指します。4年次フィールドワークでは、米国ハワイ州の医療現場で活躍する上級看護師や看護管理者からの講義、実践の見学・交流、ハワイ大学マノア校看護学部シミュレーションセンターとの演習交流を計画しています。また、ハワイ大学の講師からハワイの文化について学ぶとともに、プレゼンテーションを通した文化交流も行い、多様な視点から看護を学び考察することを目指します。1年次の必須科目である「国際看護学Ⅰ」は、コミュニケーションの理論や基本的なスキルを学び、医療において増加する外国人患者に対する異文化コミュニケーションを学びます。この科目はPractical English Center (以下PEセンター)や外国人模擬患者の協力を得て、看護実践を結び付けたアクティブラーニングです。2023年からはPEセンターと共同して作成した医療コミュニケーションの教材で学びます。その他、学生自身のキャリアを視野に入れ、海外で学位を取得して国際協力で活躍された研究者、カナダの大学の異文化コミュニケーションの研究者の講義や、アメリカ・カナダでの実務経験を持つ看護師の講義、グローバルヘルスの問題や課題について学び合う機会となっています。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプログラム」は、日本と海外の若者の交流を通じ、日本及び世界の科学技術・イノベーションの発展に寄与することを目的としています。看護学科ではこの助成を受け、アジア圏の大学生を横浜に招聘し、交流を実施しています。2022年度は「ロコモティブ・シンドローム」、2023年度は「緩和ケア」をテーマにインドネシア・ハサヌディン大学の看護学部生との交流を実施しました。グループワークなどを通して、医療体制、高齢化率、家族構成、運動・食習慣等などが異なる両国に必要な支援を考えました。看護学科では、国際化社会における看護の実践と、看護、医療、保健における国際多様性を理解する事によって視野の広い看護職を育成するため、カリキュラムの中に体系的にグローバルな教育プログラムを用意しています。1年次から全学で取り組むPractical Englishで培った英語力を基盤に、さまざまな国際体験を積む事ができる他、意欲のある学生は自主的に海外に飛び出し、実践的な研究活動等に参加し、積極的にグローバルで多様な看護の現場を体験しています。2年次の「国際看護学演習Ⅰ」は、母子保健を中心とした国際看護の視点を養うことを目的に、海外フィールドワークを実施しています。2023年度はフィリピン・渡航型フィールドワークとインドネシア・オンライン型フィールドワークを実施しました。フィリピンでは地域のヘルスセンター、母子センター、私立病院、公立病院を訪問し、実際に行われている健診の様子を見学させてもらったり、関係者の話を伺ったりすることができました。現地の看護学生とは、お互いの国の看護や母子保健システムのプレゼンテーションとディスカッションを行い、学びを深めました。両国の文化の紹介も行い、国際看護の視野を養うと同時に、文化交流にもなる有意義な時間となりました。海外での卒業研究は、看護の統合と実践Ⅲ(統合実習)に位置付けられます。看護実践の向上に関わる個々の関心やテーマ(課題)を追求するためのフィールドとして海外における調査が可能です。実際に現地の医療従事者や住民にインタビュー調査を行います。4年次は、学生自身の看護に対する考え方や卒業後の進路が明確となります。それに伴い学生個々の興味関心事が多様化し、近年では、卒業後に海外で活動することを希望する学生が増加しています。そのためYCUでは4年間の学修における集大成である卒業研究を、国内だけではなく海外でも行えるよう、学生のニーズを尊重しサポートする体制を整えています。途上国における国際看護の現場に飛び込む国際看護学演習Ⅰこれまで培った国際的視野で課題を追求海外での卒業研究70多様な国際交流プログラム英語で看護の実践を積む国際看護学Ⅰグローバル教育の取り組み
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