愛知県立芸術大学 大学案内2019-2020
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021卒業後の進路 彫刻専攻の学生の多くは、在学中から学内外で様々な作品発表の機会を得て、実践的な作家活動の基本を学んでいます。本学が運営する名古屋市内の「サテライトギャラリー」や学生が自治で企画・運営する学生会館2階のギャラリースペースでの展示をはじめ、愛知県内を主とした自主企画の展覧会、団体展、コンクール等に積極的に出品しています。また卒業生の多くは、本学で学んだことを基に様々な分野で活躍しています。表現者として国内外で作家活動を行う人もいれば、留学する人、教員になる人、保存修復の道へ進む人もいます。彫刻専攻は学生の個性を尊重し、個々が目指す方向性を共に考えます。アーティスト彫刻家、美術家、造形作家、漫画家、音楽家等教員愛知県立芸術大学、名古屋造形大学、愛知産業大学、埼玉純真短期大学、成安造形大学、福岡教育大学、四日市大学、武蔵野美術大学、玉川大学、鳥取大学、新潟大学、長岡造形大学、金沢美術工芸大学、名古屋学芸大学、福井大学、静岡大学、大垣女子短期大学、常葉大学、富山ガラス造形研究所、愛知県立旭丘高等学校美術科、岐阜県立加納高等学校美術科、東邦高等学校美術科、その他養護学校・中学校・高等学校教員多数就職東京国立近代美術館、福井市立美術館、愛知県陶磁資料館、愛知仏像研究所、アトリエあい、(株)カリモク、ギャラリー象家、ギャラリー+(プラス)、きりん工房、(株)ジャスト、日本美術院、前田商事、(株)松坂屋、(株)ミキモト、矢橋林業、石塚ガラス、(株)柏木工、(株)文教スタヂオLandscip、(株)パールマネキン、(株)太陽画廊、(株)日動画廊、(株)冨士ファニチア、(株)角川大映スタジオ、(株)タケナカ、(株)スタッフサービス エンジニアリング等進学/留学等東京藝術大学大学院美術研究科修士課程、ハノーファー美術大学、ベルリン芸術大学、デュッセルドルフ美術大学、国立ウィーン芸術大学、セントラル・セントマーティンズ校(イギリス)、チェンマイ大学(タイ)、フランス政府給費留学、イタリア政府給費留学、ドイツ(DAAD)政府給費留学、文化庁3年派遣(ペルー)、文化庁1年派遣(スペイン)在学生の声細川 和音美術学部彫刻専攻3年2018 まがり追悼展(愛知)2018 美術科卒業生作品展sequence10(香川) 大学は自然に囲まれた丘の上にあり、私は小鳥のさえずりを聞きながら学校に通っています。クラスは10人と少人数のため先生との距離が近くきめ細かい指導が受けられます。工房も広く設備が整っているため制作に打ち込めます。私のお気に入りは真っ白な壁のアトリエです。集中して制作に取り組むことができます。 このような環境で自らの表現したい形を創造し追及してみませんか。活躍する卒業生川角 大和美術学部彫刻専攻4年2018 home展 学食二階次元 長い坂を登る。古いステレオと石を彫る音、タオル巻いて真っ白になった教授を横目にしばらく歩くとアトリエがある。そこには、いつもと同じ顔ぶれ。作品を作り、くだらない話をする。ニャーと猫が訪ねてきたりして。ウクレレの音と共に教授がふらりと現れてポロっと何かを僕の中に残していく。気がつくとアトリエは夕日に染まっている。そして僕は長い坂を下る。 こんな1日に幸せを感じる。杉山 享平大学院 美術研究科 博士前期課程1年2018 BLACK TICKET 2018(愛知)2018 足助ゴエンナーレ(愛知)私は学部で学んだことをより深く研究するために大学院へと進学しました。大学院では担当教員の指導のもと各々で研究内容、計画を決め、それに主体的に取り組んで行きます。講義もより細分化され専門的な分野まで学ぶことができます。多様性に富んだこの大学では興味があることに気軽に挑戦することができるので、自分がやりたいことを見つけるのに最適な場所です。辻 將成大学院 美術研究科 博士前期課程 2年2018 個展「LINK - 躍動する身体と交差する街」アートギャラリー織部亭(愛知)2018 ギャラリー美の舎学生選抜展 奨励賞(東京)2018 京都リサーチパーク一般公募作品展 最優秀賞・個展開催 (京都) 学部時代は別の大学でデザインを学び、大学院で愛知芸大に入学しました。最初は戸惑いも多かったですが、現在はブレイクダンス・空間デザイン・アート、自分を形成する物事を理解し、作品を作っています。 大学院2年時でイギリスのロンドンへ交換留学もできて、表現・知識・経験も増しました。様々な分野の境界線を乗り越えて、作品表現ができるようになりました。 愛知芸大に来て新たな夢に出会いました。宮本 宗2012大学院 美術研究科 博士前期課程 修了2017「ART FAIR TOKYO 2017」東京国際フォーラム/小林画廊(東京)2017「ナゴコン芸術祭」(愛知)2017「中川運河堀止芸術村」中川リミコライン・アートプロジェクト(愛知) 在学中は、外に出てから制作を続けていくという具体的なビジョンがどうしても持てず、可能な限り大学に残ることばかり考えていましたが、今では場所を借りてアトリエを立ち上げ、自分のための作業場を手にできました。今のモチベーションを維持しているのは、恩師からの檄と、先輩方から学んだ技術や経験から得た自信です。占部 史人2013 大学院 美術研究科 博士後期課程 修了2013シャルジャ・ビエンナーレ11 優秀作品賞受賞(シャルジャ, アラブ首長国連邦)2014赤い米の来た道 James Cohan Gallery(上海)2016蜜の流れる大地 GALLERY SIDE2(東京)2018水と土の芸術祭(新潟) 大学のアトリエは、大きな窓から差し込む青白い自然光が乱反射して、そこでは信じられないほど物が美しく見えた。僕はそこで、どこにいても作品は広い世界に繋がっていて、作品があればどこにでも行けるということを学んだ。  今は自分のアトリエで島々に残された神話をモチーフにした作品をつくっている。それはとても大きくて広い世界だ。遠い過去と現代を行き来する。これからもずっと世界中を旅して作品をつくり続けたいと思う。下平 知明2003大学院美術研究科彫刻専攻修了2014「下平知明展」中京大学Cスクエア(愛知)2016第13回大分アジア彫刻展大賞(大分)2017ハラパ・福井現代交流美術展(メキシコ・福井)2018第15回KAJIMA彫刻コンクール金賞受賞(東京) 在学中は只々その時を過ごし、気が付いたら卒業を迎えていましたが、その後多くの物事を経験する中で、自分が何を学んだのかがジワジワと認識されてきました。 この大学では静かに時間が流れています。緑豊かで外界と隔てられているかの様な環境は、彫刻という塊に朴訥と向き合わせてくれます。 それを思い返すことが、今の私の活動を支えてくれているのだと感じられます。淺野 健一2006大学院 美術研究科 彫刻専攻 修了2010第十三回岡本太郎現代芸術賞 入選 (川崎)2013依代プロジェクト  下鴨神社   (京都)2016 円空大賞展   岐阜県美術館   (岐阜) 在学中はとにかくよく遊んでいました。ゲームをしたり、漫画を読んだり、その頃始めた格闘技にも夢中でした。どうでもいい話をし、真剣に盛り上がれる仲間を持てたことがとても刺激的で幸せでした。そうした中で瞬間的にインスピレーションが浮かんだものです。大笑いして過ごした県芸時代が今でも僕にとって宝物です。

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