%3.26%6.66%9.85%1.56%5.15%7.16%1.25%1.06%6.84%7.65%3.25%2.85%3.65%4.45%2.65%3.05%5.41%9.31%5.21%9.11%6.11%6.11%6.11%3.01出典:総務省HPin SEARCH of COLL ABORATIVE RESEARCH−日本でCOVID-19への感染が現実味を帯びだし−学部横断的な共同研究としてデザインされてい−共同研究における役割分担と連携について教え−多文化共生を念頭においた社会調査ですね。Re: Birthたのは2020年の年明けぐらいだったと思います。ほとんど間をおかず、同年3月には感染拡大がもたらす日本の外国籍住民への影響に関する研究計画をお立てになった。とても迅速な動きです。 名古屋市港区にある、外国籍住民の多い九番団地ですでに調査をおこなっていたため、着想までに時間を要しませんでした。外国籍の方の孤独死が九番団地で複数判明したことを受け、2020年1月から2月にNHKの番組「クローズアップ現代」の制作に協力して調査していたのです。そのタイミングで感染が拡大しだしたので、これから景気が悪化して、失業や孤独死などの問題が起きると予想されました。3月には早くも派遣切りや雇い止めの報告があり、調査による状況把握が急務となりました。 外国籍の技能実習生の生活調査も喫緊の課題となりました。渡航禁止措置がとられ、仕事がなくても帰国できなくなったのです。現在来日している技能実習生は企業と雇用契約を結んでいますが、最低賃金ゆえ残業がないと生活してゆけない。COVID-19の影響で残業や土日勤務がなくなり、生活がかなり困窮している状況です。ます。 もともと本学には、学部横断的な研究土壌がありました。2001年着任後すぐに、外国語学部教員から外国籍住民の多い団地の調査協力依頼を受けましたし、2005年の愛知万博時にも学部を越えて共同調査をおこないました。人文社会学系内での学部横断的研究にとどまらず、看護学部や情報科学部との分野を超えた連携や、さらには愛知県立芸術大学の先生方との連携においても、互いの敷居が低い伝統があります。2021年度には、情報科学部の教員との研究プロジェクトチームを開始します。今回の共同研究もそうした伝統上にあります。てください。 多文化共生研究所の客員共同研究員の神田すみれ先生が、COVID-19感染拡大の影響による親の失業や子どもの学習をめぐる問題などの調査をご担当なさっています。私は、西尾市の技能実習生、大府市の企業と国際交流協会、そして先述の九番団地の外国籍住民の調査をおこなっています。また、「保見プロジェクト」との連携もあります。同プロジェクトは、「日本社会における在留外国人が抱える課題解決への支援と多文化共生」をテーマとした事業に、本学卒業生の伊東浄江さんが代表を務めるNPO法人トルシーダを含む5団体が応募して採択され、2020年から3年間、保見団地で外国籍の方々にも住みやすい環境を支援するものです。私もその活動と連携しながら住民の調査をおこなっています。 これまで、多文化共生への取り組みは国際交流や市民活動の領域でおこなわれてきましたが、私の専門領域であ特別定額給付金のご案内愛知県県営住宅外国人入居戸数の推移 出所:愛知県住宅管理室資料より作成ポルトガル語チラシスペイン語チラシベトナム語チラシる社会福祉の分野でも重要になってきています。2018年の社会福祉法一部改正により地域福祉計画の策定が努力義務となりました。各自治体における地域福祉計画において、包括的支援として外国籍住民の生活困窮や高齢化対策、避難所への多言語サービスといった課題も含まれているのですが、おそらく社会福祉の専門分野はこれまで多文化共生の視点をあまり持ってこなかった。私が知る限り、現在、地域福祉計画において多文化共生を謳っているのは、大府市、西尾市、豊田市など一部の自治体のみです。 大府市では特別定額給付金の申請方法について、日本語以外に6言語(英語、ベトナム語、ポルトガル語、中国語、タガログ語、インドネシア語)でチラシを作成し、申請書に同封して送付した結果、外国人世帯への交付率がとても高くなりました。地域での情報伝達において、そうした取り組200520072009愛知県201120132015県営A住宅20172019県営B住宅聞き手:梶原克教(学術研究情報センター長)05Interview #03代表者 | 共同研究者 | 愛知県立大学 教育福祉学部 准教授 松宮朝外国語学部 教授 小池康弘、教授 東弘子みはますます重要性を増すでしょう。本学が積極的に取り組んでいる防災においても、まさにそうした多言語対応が必要となります。看護学部、外国語学部、情報科学部などと連携し、複眼的知見を最大限に生かしながら、地域が抱える課題に積極的に取り組んでいきたいと思っています。松宮朝 Ashita MATSUMIYA教育福祉学部 社会福祉学科 准教授インタビュー#03COVID-19による外国籍住民の生活危機と対策をめぐる基礎研究
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