愛知県立大学大学院 人間発達学研究科 2021
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GRADUATE SCHOOL OF HUMAN DEVELOPMENT12浅田明日香岡崎女子短期大学講師〈プロフィール〉2007年同朋大学社会福祉学部編入学2009年同朋大学社会福祉学部卒業2009年同朋大学大学院人間福祉研究科修士課程入学2009年名古屋市社会福祉協議会入社2011年同朋大学大学院人間福祉研究科修士課程修了2012年名古屋市社会福祉協議会退社2014年愛知県立大学大学院人間発達学研究科博士後期課程入学2017年愛知県立大学大学院人間発達学研究科博士後期課程単位取得退学2017年愛知県立大学客員共同研究員2020年岡崎女子短期大学講師■大学院進学の動機高校生のときに子どもの権利条約に出会い、大きな感銘を受けました。一度は一般企業で働いていましたが、やはり子どもに関わる仕事がしたいと思い、進学しました。大学で子どもの権利条約をテーマに卒論を書いたものの、書きたいものが思うように書けなかったという感覚が残り、大学院でもう少しがんばってみたいと社会福祉法人への入社と同時に大学院修士課程へ進みました。修士を修了した際にも、研究を続けたいと思い指導教官に相談したところ、本研究科の博士課程への進学を勧められました。■研究科の魅力本研究科では、修士と博士それぞれの大学院生室と共有スペースの計3部屋が用意されています。博士の大学院生室では、一人ひとりの院生に研究机があり集中して研究に打ち込むことができます。少人数の講義では、担当教員とじっくり議論することができ、研究の視座を深めることができます。また、研究テーマの異なる院生同士で語り合うことも、新しい発見をすることができ非常に有意義です。講義以外にも、教員の先生方が親身に相談にのっていただけるので、研究の方針で迷ったときに助けていただく場面がありました。研究を進める中で、自分の専門領域にとどまらず学際的な視座が求められることがあります。学問を深く探求されておられる先生方から直接指導していただけるのはそのような視座に触れることができ、良い刺激となっています。■現在の研究内容私は現在、保育における乳児の意見表明権保障について研究しています。子どもの権利条約第12条意見表明権は、子どもの最善の利益という子どもの権利条約の根幹となる原則と密接に結び付く条項です。乳児は生まれて間もないこともあり、言葉で意志を伝える困難を抱えています。しかし、第12条意見表明権は0歳からのすべての子どもが享有主体となるものであり、その発達に応じた権利保障が課題となっています。そこでは、子どもと関わる保育者がいかに子どもと応答的関係を築き権利主体性を尊重できるかが問われています。そこで、保育園での観察を行い、保育の営みにおいて保育者がどのように意見表明権保障に取り組んでいるのか明らかにしようと研究しています。大曽基宣博士後期課程〈プロフィール〉2001年長崎県立大学看護栄養学部栄養健康学科入学2005年長崎県立大学看護栄養学部栄養健康学科卒業2005年株式会社岩崎食品入社商品開発部門配属2009年(公財)愛知県健康づくり振興事業団入社あいち健康の森健康科学総合センター健康開発部健康教育課配属2016年愛知県立大学大学院人間発達学研究科博士前期課程入学2018年愛知県立大学大学院人間発達学研究科博士後期課程入学越原学園名古屋女子大学文学部児童教育学科講師■大学院進学の動機私は、名古屋女子大学で、子どもの健康に関する講義や研究をしています。子どもの健康づくりに関する意識改善や行動変容を支援するためには、栄養学をはじめとした健康に関する知識に加え、より広範な分野の勉強が必要です。つまり、上手に伝えたり、一緒に考えたりするためには、対象である子どもの特性を知る必要があります[主に発達・教育・心理等の分野]。より効果的な支援や教育を行うためには、ニーズ把握、指導案検討、効果測定、振り返り等を実施する必要があります[主に教育・心理等の分野]。子どもの健康づくりには、家族や環境などの要因が関連しており、子どもだけの力ではなかなか改善ができない場合があります[主に心理・福祉等の分野]。そこで、「発達」、「教育」、「心理」、「福祉」などの広範なテーマについて複合的に学び、研究ができる大学院を探したところ、本研究科の存在を知りました。本研究科の博士前期課程を修了後、現在は博士後期課程に在籍して「健康づくりにおける子どもの行動変容について」研究を進めています。指導教員の山本先生を中心に、様々な専門分野の先生方に丁寧な指導、助言、ヒントをいただいています。■研究科の魅力本研究科の魅力は、「幅広い分野の先生から指導をいただける」ことや「幅広い職場で活躍する社会人学生と一緒に学べる」ことだと感じています。例えば、幅広い分野の先生からの指導を通して分野を超えた情報が得られたり、議論の中から新たなアイデアが生まれたりすることがあります。学生同士の繋がりについても同様であり、教科書や参考書ではなかなか学べない現場の声や工夫などの貴重な知見が得られます。最後に、本研究科は夜間の授業もあるため、仕事との両立が可能です。実際に多くの社会人学生が仕事と学業の両立をしています。

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