愛知県立大学大学院 人間発達学研究科 2021
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2021 AICHI PREFECTURAL UNIVERSITY07教員紹介葛⻄耕介私の研究テーマは、親の教育権に基づく学校参加制度です。PTAが一つの例ですが、日本は諸外国に比べてこうした親が権利として発言し要求していく制度が十分に備わっていません。それはなぜなのか、これまでの日本の学説は父母参加制度をどういう思想によって論じ構想してきたのかについて、イギリスやドイツの思想・制度と比較しながら研究しています。学校経営教育行政教育法制⼤貫守子どもの考えを生かした授業やカリキュラムの在り方を研究しています。子どもは時に大人から見れば誤ったルールの下で物事を解釈し、納得したり、行動したりします。教師としてどんな風にこの子の教室での生活や学びを支援していけるでしょうか。間違いや問題行動の背景には子どもなりのルールがあります。私たちはそれを理解せずに、問題のある子と捉えてしまいがちです。学校教育において、そのような子どもを理解し、彼女・彼らの生活や学びを編み直す方策について研究しています。教育方法学授業論カリキュラム論教育評価論⽥村佳⼦主に英国成人継続教育及びEUの成人教育・生涯学習政策について研究しています。とりわけ、女性や失業者などの教育的不利益層を対象とした教育実践に興味を持っています。また、EUの誕生とともに展開されてきた成人教育・生涯学習政策は社会的に排除された人々をヨーロッパ市民として包摂していくことをめざした政策を展開してきています。また、国内外を問わず、おとなの学びや地域社会における学びに広く関心を持っています。社会教育学渡邉眞依⼦幼児教育の充実は国際的にも重要な政策課題の一つであり、貧困、移民、障がいなどさまざまニーズを持った子どもたちが共に生活し、学び合う教育・保育実践が求められています。幼児期の教育方法やカリキュラムを、子どもとともにつくるプロジェクト的教育・保育実践や「個別化と共同化」の問題に着目して研究しています。また、ドイツの幼児教育学や教授学から示唆を得ながら、幼小接続期の教育・保育のあり方を研究しています。教育方法学幼児教育カリキュラム論内⽥純⼀博士論文では、日露戦争後の地方改良運動期における小学校と地域社会の関係を取り上げました。その後は、明治期における伝統的地場産業と実業教育機関の関係について研究しています。窯業、染織、漆工、醸造などにおける後継者養成を目的に設立された、全国各地の実業教育機関が、地元業界関係者に自身の存在意義を示すために行った取り組みを調べるとともに、それが成功して現在に至るまで存続している学校と、認められずに短期間で廃止された学校との相違点について、考察を進めています。教育学(日本教育史)瀬野由⾐この大学のゼミで乳幼児期の発達とその不思議に魅せられ、20年が経過しようとしています。研究テーマは「乳幼児期の自他の心の理解の発達」で、大学時代から変わっていません。2 ~3歳児のコミュニケーションの変容過程を検討する発達研究を続けつつ、「私」と「あなた」を含む集団(「みんな」)意識が形成されていく発達過程を実践に学びながら検討しています。発達研究と保育実践を繋ぐ研究の方向性を目指しています。発達心理学●●★●●●●

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