愛知県立大学大学院 国際文化研究科 2023
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cクラス実施内容大学院生や教員の研究報告と討論。大学院生による司会進行、企画運営を重視する。 本合同ゼミは、文献・考古・美術・思想などを素材に、時代と地域を問わない対象を扱っている。博士前期課程院生の研究発表を中心に、博士後期課程院生や本研究科の教員、関連分野の学外研究者などの報告を聞き、議論を通じて学ぶことができる。 歴史学には本質的にグローバルとローカルの視点がある。世界史的な比較、接触地域間の連関確認、日常生活における普遍性の発見、などである。そのことを考えなくても考証論文は書ける。とはいえ、史料に付着する主観、先行研究の認識枠組み、研究主体の世界観などから自由になるには努力がいる。そこで、「すべての歴史的認識は現代史的認識である」という鉄則にあらためて向き合い、研究潮流の由来と問題を掘り下げ、歴史学の行方を考えたい。代表:上川通夫 Graduate School of International Cultural Studies09対象分野▼近年の報告テーマ⿟7世紀における日本の礼制継受⿟日本古代の陰陽道祭祀と鎮めの祭⿟善如竜王の登場とその特徴─空海伝の内容を分析して─⿟熊野三山の成立と白河上皇による熊野御幸の関係性⿟『天文日記』に見る本願寺と公家衆の交流─天下統一論の前提として─⿟一次史料から考える近世温泉地⿟内藤湖南の同時代中国史叙述─「内在的理解」を中心に─⿟児童文学における人形・おもちゃ物語とファンタジー・SFというジャンル⿟名古屋大学における全共闘運動の展開─参加アクターの多様性に着目して─大学院合同ゼミ[国際文化特殊演習] 運営の中心となる研究グループ構成員日本文化専攻●上川通夫[日本中世史、ユーラシア世界の中の日本中世]●洲脇武志[漢文学、中国古典学、中国中世の学術]●樋口浩造[日本思想史、思想史文化理論]●丸山裕美子[日本古代史、日唐比較文化研究]国際文化専攻●奥野良知[近現代カタルーニャ史・カタルーニャ地域研究]●久田由佳子[アメリカ近代史、建国初期~南北戦争前の社会史・家族史・女性史]歴史学を中⼼とする⼈文科学の分野歴史学の潮流

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