愛知県立大学 新大学誕生10周年・長久手移転20周年記念誌
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Messageした。本学5学部長がシンポジストとして一同に揃い、発信するシンポジウムは本学で初めてのことです。シンポジウムでは、まず5学部長から災害や災害弱者支援に対する各学部の教育研究の可能性についての報告があり、続いてハイチ地震(2010)の際に現地で国際緊急援助隊医療チームの団長として活動された二石昌人氏の特別報告、最後に地域で活躍されている3名の方から現場の課題や本学への期待についての報告がありました。質疑応答では、参加者から多くの質問や意見が投げかけられ、大学と県民をつなぐ視点での議論が展開されました。シンポジウム後のアンケート結果、“満足した”と答えた参加者は約9割。地域と繋がる災害弱者対策・支援の教育研究に対する本学への期待とニーズの高さが感じられるシンポジウムでした。さらに3年間にわたる「災害弱者対策・支援プロジェクト」活動の締めとして「プロジェクト」動画を作成しました。動画は、本学の各学部で現在進行中の災害弱者対策・支援に関わる教育研究活動の具体的な取り組みを紹介したものです。3年間の「プロジェクト」活動を契機に、各学部の教員・学生が地域と連携し、災害弱者対策・支援の教育研究活動の第一歩を踏み出したように思います。 今回の記念事業で特筆すべきことは、周年記念事業実行委員会に同窓会会長の山下氏、副会長兼事務局長の佐野氏が委員として加わり、同窓会とタッグを組んで、「教職同」(教員・職員・同窓会)協働で事業を展開してきた点であります。教員・職員・同窓会の三者で構成される学内委員会は県大史上初めてのことではないかと思います。実行委員会では三位一体となってこれらの他にも多くの関連企画を学内外で展開してきました。 愛県大には、そして愛県大生にはポテンシャルがあります。そのポテンシャルが学内外から正当に評価されているでしょうか。正当に評価されていないとしたらそれはもったいないことです。学生・教職員・同窓生が協働して取り組む記念事業が愛県大の伝統や魅力の継承・変革・発展の土台となることを確信しています。これからも本学を愛する多くのみなさんと一緒に愛県大の底力を開花させていきたいと思っています。9

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