愛知県立大学 新大学誕生10周年・長久手移転20周年記念誌
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卒業生・教職員からの寄稿梅村 明里 看護学部看護学科 卒業生 愛知県立大学と愛知県立看護大学が統合した愛知県立大学看護学部の1回生として、私は入学しました。入学式の日、真新しいリクルートスーツを着て、わくわくしながら広い講堂で入学式に出席したことが昨日のことのように思い出されます。 私は看護学部の学生でしたが、一般教養や外国語の講義は他学部の学生さんと一緒に受けていました。他学部の学生さんとお話しして友達になり、講義の情報を交換したことを覚えています。文化人類学の講義では、リトルワールドに行ってレポートを書くという課題があり、講義内容もとても興味深く楽しかったです。私はポルトガル語の講義も受講していました。現在は看護師として病院で勤務していますが、ブラジル人の患者さんが入院されることもあります。そのような時にはポルトガル語の講義で学んだ自己紹介のフレーズを活かすことができています。また、外国語学に強い大学ということもあり、多くの留学情報が学内に掲示されていました。私には海外で英語を学びたいという夢がありました。他学部の学生さんや掲示物に刺激され、自ら計画して大学3年の夏休みの1か月間、カナダに語学研修に行くことができました。語学研修に行こうと決心できたのも、長久手キャンパスで学生生活を送ることができたからではないかと思っています。 大学といえば、大きな建物が建つ広いキャンパスを歩き、カフェや食堂で友人とおしゃべりをしながら休憩したり、大きな購買でおやつを買ってワイワイ過ごしたり、サークルや大学祭を楽しんだりするというキラキラしたイメージがあります。長久手キャンパスはそのどれもがそろっていたなと思います。長久手キャンパスには広い学食があり、サイドメニューなどはビュッフェスタイルでした。メニューの種類も豊富で、今日は何を食べようかなと考えながら午前中の講義を受けていたこともあります。また、長久手キャンパスの講堂の隣にあった、丼専門店にも友人とよく行っていました。テラス席もあり、これぞ大学のキャンパスライフという感じだったと思います。 大変だったこともあります。1年生の後期は、月水金曜日は長久手キャンパスでの講義、火木曜日は守山キャンパスでの講義でした。長久手キャンパスと守山キャンパス間でスクールバスは運行されていましたが、スクールバスに乗って1限目からの講義に参加するためには、朝6時前には自宅を出発しないと間に合わない状態でした。そのため、両親に相談し、長久手キャンパスと守山キャンパス両方に行ける定期券を購入しました。今考えると、学生料金だったとしても通学定期券にとてもお金がかかっていたなと思います。 1年生の後期からいよいよ本格的に看護学の講義も始まりました。長久手キャンパスでも看護学の講義はありました。先生方も長久手キャンパスには慣れていない様子で、プロジェクターなどの機械操作がうまくいかず、講義が中断することもありました。今では友人と笑って話す思い出話の一つです。守山キャンパスでは専門職としての知識や技術を学ぶ場所として、同級生や先生方との交流も深まり、楽しく充実した守山キャンパスライフを過ごすことができました。 楽しくキラキラした長久手キャンパスでの学生生活と、演習など本格的な看護学の講義を受ける守山キャンパスでの学生生活は大きく違うものでしたが、どちらの学生生活でもたくさんの人と出会い、多くの刺激を受け、学ぶことができたと思います。充実した4年間の学生生活は、現在看護師として広い視野を持って働くための礎となっています。そのような貴重な勉強の機会を与えてくださいました先生方のあたたかいご指導に感謝するとともに、愛知県立大学のますますの発展を祈念しております。45新大学移行期の思い出

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