愛知県立大学 新大学誕生10周年・長久手移転20周年記念誌
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卒業生・教職員からの寄稿主指導への途を閉ざすようなものとなっていた。そこで、今年度からこの条件を撤廃し、前期課程にあっては、教授と准教授を同列に扱うようにしたのである。 そろそろ雑文をまとめよう。十年ほど前には、学部の教育課程はむしろ教養的なものにして、専門的なものは修士課程=博士前期で行うことを推進するような考え方があったように思うが、この間、就職が好調であったためか、理系は除き、そうした方向性はほとんど展開しなかった。しかし、年度をまたいでの新型コロナウイルスの影響で社会は大きく混乱し、経済は大きな壁に突き当たっている。思えば、かつてそうした時代には大学院に進学する者が多かった。じっくり思いを巡らせて自らの進路を確認しようとする者が研究科を目指していたように思う。現実には、これ以降進学者が増えるかどうか見通しは立っていないが、学部と研究科の関係をもう一度見直して、どのような学生を受け入れ教育するのか、考えてみる良い機会になるのではないか、とも思う。長久手キャンパス 図書館裏47

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