cクラス 「マイノリティと言語・国家・社会」に関係する諸分野、例えば、社会言語学、文化人類学、社会学、政治学、歴史学、等々を横断的に活用して、「マイノリティと言語・国家・社会」に関する諸テーマを考察している。決して言語のみに特化した研究グループではない。また、フィールドワーク・参与観察・聞き取り調査等は、文献調査と並んで、「マイノリティと言語・国家・社会」という研究テーマにとって重要な調査方法である。 2023年度の場合、佐野・亀井・奥野が組織する2023年度グローバル学術交流事業「言語マイノリティ:人権の拡張か、文化遺産の保護か」の中で日本手話、琉球語、アイヌ語、オクシタン語、カタルーニャ語について合計3回行われる講演会を組織する。 歴史学には本質的にグローバルとローカルの視点がある。世界史的な比較、接触地域間の連関確認、日常生活における普遍性の発見、などである。そのことを考えなくても考証論文は書ける。とはいえ、史料に付着する主観、先行研究の認識枠組み、研究主体の世界観などから自由になるには努力がいる。そこで、「すべての歴史的認識は現代史的認識である」という鉄則にあらためて向き合い、研究潮流の由来と問題を掘り下げ、歴史学の行方を考えたい。実証研究を大事にしつつ、歴史修正主義、新自由主義史観、認識論的展開、コロナ時代の歴史学、アカデミズムとジェンダー、といった問題を意識したい。実施内容大学院生や教員の研究報告と討論。大学院生による司会進行、企画運営を重視する。代表:上川通夫代表:奥野良知 Graduate School of International Cultural Studies09構成員日本文化専攻●上川通夫[日本中世史、ユーラシア世界の中の日本中世]●クラーマースベン[日本近現代史、地方行政史]●洲脇武志[漢文学、中国古典学、中国中世の学術]●内記 理[考古学、東西文化交流史]●服部亜由未[人文地理学、歴史地理学]●丸山裕美子[日本古代史、日唐比較文化研究]国際文化専攻●奥野良知[近現代カタルーニャ史・カタルーニャ地域研究]●久田由佳子[アメリカ近代史、建国初期~南北戦争前の社会史・家族史・女性史]構成員国際文化専攻●奥野良知[近現代カタルーニャ史、カタルーニャ地域研究]●亀井伸孝[文化人類学、アフリカ地域研究]●佐野直子[少数言語(オクシタン語)研究、社会言語学]歴史学の潮流マイノリティと言語・国家・社会dクラス
元のページ ../index.html#11