愛知県立大学外国語学部 学部長中田晋自 外国語学部は、国立2大学、公立3大学、そして数十に及ぶ私立大学に置かれている(2024年3月現在)、日本では歴史ある学部の一つです。外国語学部の存立基盤は、多様な外国語を対象とする専門的な教育研究にあります。高度な外国語運用能力を有する職業人や教養人を送り出すことは、以前から変わらぬ外国語学部の基本的な教育目標です。また、各言語圏の文化・社会に対する深い理解を得るために、多くの学問分野に跨るリベラルアーツ的な接近法を採用することも、外国語学部の大きな特徴といえるでしょう。 世界の文化・社会の多様性を知り、異なる価値観の間を繋ぐには、英語はもちろんのこと、他の外国語を運用できることが大きな意味をもちます。言語は、コミュニケーションの道具であると同時に、コミュニケーションの中身や背景を表すものでもあるからです。みなさんなら、何語を選びますか。 2023年度からスタートした外国語学部の新教育プログラムでは、英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・中国語にポルトガル語が加わり、専攻言語が6言語となったことで、学修の縦軸にあたる外国語教育の充実がはかられました。また同時に、横軸をなす学問的なアプローチの面では、学生による自由な専門性形成を支援する学部共通専門科目の仕組みを導入しています。そして、今日地域社会がますます多様化・多言語化しているという認識の下、公立大学では最も多くの専攻言語を有する本学外国語学部の強みをいかし、3〜4年次の専門コースである多言語社会課程を設置しています。 言語を切り口として、自由に自分の関心分野を深められることは、外国語学部の大きな特徴です。従って、みなさんは世界の主要言語の多くを修得することができ、人文・社会科学の幅広い知見に学びながら、自分の専門性を築くことができます。さらに本学が地域の国際化・グローバル化の著しい愛知県に所在する公立大学としての責務を自覚し、本学の外国語学部は、多様化・多言語化する地域社会に貢献するグローバルな視野を兼ね備えた人材の育成をめざしています。学部長あいさつ
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