●日本文化専攻 博士前期課程 築山隆司さん●国際文化専攻 博士前期課程修了生 鷲野明美さん(日本福祉大学勤務)●日本文化専攻 博士後期課程満期退学 加藤 彩さん 加藤正明さん(元シーナカリンウィロート大学日本語常勤講師)1983年に愛知県立大学を卒業し、機械メーカーでの貿易業務、保険会社での営業の仕事を経て、2015年より社会人院生として国際文化研究科に入学しました。定年後は海外で日本語教師として勤務する夢を以前から持っていたので、時間に追われ厳しい毎日の連続でしたが、その夢の実現に向けて邁進することができました。日本語教育学研究をはじめとした各種教育学・言語研究、また多文化共生の考えを深める多文化共生論や国際文化特別演習は、自分の視野を大きく広げることにつながりました。長期履修制度を利用して3年間の大学院生活を終え、退職とほぼ同時期にバンコクの大学で日本語教員の職に就くことになりました。様々な文化や言語・民族が混沌としつつも一つの国となっているタイで、日々学生たちと接する生活は、大学院の学びで広がった自分自身の視野をますます広げていると確信しています。(豊田工業高等専門学校・尾北看護専門学校 非常勤講師)地方自治体の中で30年間、ポルトガル語での「外国人相談員」として仕事をしてきました。通訳者として専門的なトレーニングを積んだ経験もないまま、この仕事に就き、様々な相談を受けて奔走してきたのですが、そろそろ次世代につないでいきたいと思ったその時、自分の仕事は何だったのかを言葉にしてこなかった事に気づきました。そんな時、愛知県立大学大学院が新たに「コミュニティ通訳学コース」を創設することを知り、長期履修制度、オンラインや土曜日の講義を利用すれば、フルタイムの仕事をしていても、大学院生として研究ができるのではないかと、年齢も顧みず飛び込んできました。コミュニティ通訳学の研究を多文化共生社会の実現のために反映させ、社会貢献をしていきたいと考えています。私は、学部の卒業研究をさらに深めようと思い、本学歴史文化学科を卒業後、国際文化研究科へ入学しました。授業はほとんどがゼミ形式で、多くの本や論文を読み、受講生同士で議論していきます。そこに正解はありませんが、自由な議論ができるからこそ、広い知識と深い思考力が身につくと思います。私は文章を読むのがとても苦手なので、日々の授業に向けた準備は苦労していますが、自分の研究を深めるためだと思って取り組んでいます。この研究科は、院生も教員も、一人一人が内容の異なる研究をしており、国際的・学際的な視点で自分の研究を深めたい方には最適な学びの場だと思います。1997年に文学部社会福祉学科を卒業した後、社会福祉士として町役場に勤務し、2007年に社会人学生として国際文化研究科に進学しました。仕事を持ちながら学ぶということは大変な面もありましたが、アットホームな校風と熱心かつ親切な先生たちに恵まれたおかげで、学業と仕事を両立させることができました。在学中には、かねてから問題意識を持っていた我が国における高齢受刑者の社会復帰に向けた支援のあり方に関して、「ドイツにおける高齢受刑者の処遇について~Baden-Württemberg州Konstanz刑務所Singen支所とHessen州Schwalmstadt刑務所Kornhausでの取組みより~」をテーマに研究し、更に専門的な研究を行うため、修了後には中央大学大学院法学研究科博士後期課程に進学し、2019年3月に博士(法学)の学位を取得しました。また、2013年に大学教員となり、司法福祉を専門に、学生の指導にあたるなど、充実した生活を送っています。今の私があるのは、国際文化研究科で社会人として学んだおかげです。母校愛知県立大学、そして、先生方、学友の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。伸びやかな樹木と花々に囲まれたキャンパスで、鴬や燕、蝉の声を聴きながら、私は豊饒な時を過ごした。様々な分野の先生方や、院生、そして学生が、それぞれの学問を通してつながる場所で、ひたすら自身の研究テーマである中島敦作品と向き合い続ける嶮しくも幸福な日々を重ねた。その中から飛び出した種子のように、現在の私は非常勤講師として勤めている。先生方から受けた数々のご講義、研究発表と論文執筆の経験から得た言葉、そして共に学統を継ぐ人々とのやり取りが、柔らかく温かな腐葉土となり、今、私が勤める教育の場で新しい芽を培っている。この土壌があるからこそ、常に変化し続ける先へ、生きて行こうと思うことができる。する風通しの良い研究環境を体現しているように思います。●国際文化専攻 博士後期課程 上川夏林さん●日本文化専攻 博士後期課程 加藤 希さん●国際文化専攻 博士前期課程修了生 鈴木友也さん(葛城市役所 勤務)●日本文化専攻 博士前期課程修了生 上嶋綾音さん(愛知県公立大学法人 勤務)国際文化研究科では、自分の研究分野以外の科目を履修する必要があります。私は自分の研究分野(日本史学)以外には興味がなかったため、専門分野以外の授業を履修することが最初は不安でした。しかし、実際に授業を受けてみると、多くの刺激があり、自分の研究の糧となりました。他の研究分野の学生と一緒に授業を受けることで、まったく違った研究の切り口・ものの見方に触れることができます。学部卒業後は自分が思う以上に研究論文を読む力がついていますので、さまざまな分野の研究論文を読み、そのおもしろさに気づくことができます。心配せずにチャレンジしてください。設備に関しては、大学院生専用のパソコン室・院生室があり、大学で研究に集中できます。私は授業が無くても、ほぼ毎日夕方まで院生室で授業の課題や自分の研究を進めていました。他の研究分野の学生、そして留学生や社会人学生と共に学ぶことで、研究のみならず、世界の多様性に触れることができ、人間として成長できる場だと思います。●日本文化専攻 博士後期課程修了生 服部光真さん(公益財団法人元興寺文化財研究所研究員)本学外国語学部スペイン語圏専攻を卒業後、バルセロナ自治大学で修士課程を修了しました。現在は再び本学の地理学研究室から、スペイン・日本のランドスケープ研究に取り組んでいます。私は学部時代、成績優秀の優等生からは程遠い学生でした。しかしこの大学で強すぎるほどの知的な刺激に出会い、大学院留学へも背中を押してもらいました。後期課程では自律した研究活動が求められますが、様々な研究分野の先生方・学生との交流は自らの専門の深化に繋がっています。東部丘陵にたつ県大からの開けた見晴らしは、世界を広く見渡し発信国際文化研究科では、専門性の高い授業を受けることで知識は深まり、自分の専門分野と異なる研究に触れることで見聞を広めることができます。学内外の活動も非常に盛んで、さまざまな力を培う機会を得られます。ブラジルにて開催された国際学会にてポスター発表を行い、優秀賞を受賞したことは私にとって得難い経験となりました。本研究科での日々は刺激に満ちており、ここで学べる幸せを常々感じております。先生方の手厚いご指導や、院生の同輩に支えられ、大変充実した研究生活を送っています。私は、国際文化と法律学について「もっと学びたい」という想いから、出身大学でも法科大学院でもなく本学の国際文化研究科へ進学しました。本研究科は、様々な専門分野の先生方や院生と活発に議論し勉強できる環境が整っています。指導教員の先生には、論文執筆活動をはじめ多くの面でサポートしていただきました。このような素晴らしい環境下で、私のような他大学出身者でも入学当初の不安も無くなり、大学4年間以上に充実した2年間を送ることができました。本研究科修了後は、奈良県にある葛城市役所で法律業務に従事し、研究科で学んだ全てのことが日々活かされていることを実感しています。国際文化研究科では、学問的刺激に満ちた、厳しくも楽しい日々を過ごしました。指導教員の先生からは、専門研究に関するご指導はもちろんのこと、調査の段取り、学会発表の準備、投稿論文の作成など様々な局面できめ細かいご助言を受けることができました。また、隣接諸分野の先生方や院生との距離も近く、日常的な交流や共同研究を通して人文・社会科学の課題についての視野を広げられ、自分の研究の問題意識にも広がりと深みを得ることができたことも大きなメリットだったと思います。基本的には自主性を重視していただけるので、研究者としての自立に向けて、良い緊張感を持って、自由に、主体的に、研究に専心できる場です。 12AICHI PREFECTURAL UNIVERSITY院生の声●国際文化専攻 博士前期課程(コミュニティ通訳学コース) 入倉眞佐子さん修了生の声●国際文化専攻 博士前期課程修了生
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