●グローバリゼーションの進展とともに、日本社会も多民族・多文化共生社会の形成が急務の課題となっています。つまり、異なった文化的背景をもつ人々がお互いを尊重しつつ、そしてそれを顕在化させながら、対等な関係をベースにした社会をどう形成するのかという課題に向き合う必要があるのです。そのための条件とは何か?また、現在、日本では何が起きているのか?具体的な事象をとりあげつつ、多民族・多文化共生社会のあり方を考えたいと思っています。●研究テーマは、貧困対策における劣等処遇の変容を捉えることとその抵抗軸を打ち出すことになります。最近は、貨幣運用局面に焦点を置き、金融(ファイナンス)に関わる脆弱性や排除、包摂に向けた国内外の政策と実践に注目しています。日本の文脈では、生活保護や低所得対策におけるパーソナル・ファイナンス(銀行サービス・貯蓄・借入・保険)の在り方や家計管理に関わる政策を研究対象としています。●専門は、健康増進学、運動疫学、測定評価学、スポーツ科学です。特に、高齢者の下肢機能評価法の開発、高齢者の健康支援運動プログラム効果検証、高齢者の介護予防、フレイル予防、ロコモ予防などについて研究しています。最近では、青年期のスポーツ実践・体力・運動能力が中高齢者のロコモ度やフレイルにどのような影響を与えているかの解明を研究課題としています。また、高齢者の健康寿命延伸のために貢献できる研究をしています。教育心理学発達心理学臨床心理学臨床心理学人格心理学犯罪心理学運動生理学健康科学健康増進学運動疫学●★障がいのある子ども、グレーゾーンと言われる子どもを担当する教員や保育者に、障がいや心理学の知識を持つ専門家がどのように支援ができるのかということに研究の関心を持っています。特に近年は、ひとつのクラスのなかに障がいに限らず、外国籍、被虐待、LGBTといった特徴を持つ子どもたちがいるのが当たり前になってきていることから、同質性ではなく、多様性を前提とするインクルーシブ教育・保育について心理学の立場から研究を進めています。●★児童生徒の理解や教育心理相談で活用できる心理検査、思春期・青年期の心理的危機、非行少年の心理分析などを研究テーマとしています。博士前期課程の授業では、児童生徒の問題行動・不適応行動、教育現場や心理臨床現場における有効な心理尺度・心理検査を取り扱います。また、博士後期課程では、より専門的な心理検査法の研究、心理統計、事例分析、学会誌掲載論文の検討などを通じて、博士論文作成のための研究指導を行います。●★運動生理学、健康科学を専門としています。主な研究テーマは、①身体の諸機能(骨格筋、骨密度等)に及ぼす身体活動、発育・発達、老化の影響、②運動技能向上に貢献する合理的な身体動作の解明、③運動や生活習慣が、身体および精神・心理(ストレス対処やライフスキル・非認知的な能力等) に及ぼす影響です。これらのテーマを通して、心身の健康や幸福に貢献する運動・スポーツの役割について明らかにしていきたいと考えています。社会学地域社会学社会調査法家族社会学現代社会論社会調査法社会政策貧困研究社会福祉学社会保障論福祉政策評価論少子高齢化等社会構造が類似する日本と韓国をリサーチフィールドとして社会保障制度の分析に取り組んでいます。主な研究テーマは、貧困・格差・不平等の動態を分析した上、所得保障政策及び(就労)自立支援政策の在り方を検討すること、計量経済学の分析手法を用いて様々な社会保障制度の政策効果の検証・評価を行うことです。これらの研究を通して日韓両国における社会保障制度の共通性と相違性が解明できればと考えています。三山岳堀尾良弘稲嶋修一郎慎少帥松宮朝山本かほり野田博也金碩浩●博士前期課程研究指導担当教員★博士後期課程研究指導担当教員●★生まれてから死ぬまでの間、単独で生きていくことができる人はどこにもいません。私たちは、生きている間、学校でも、仕事でも、家族・友人との生活でも、常に社会とのかかわりのなかで生きています。だから、社会から私たちの生活に介入してくるさまざまな問題が発生します。逆に、私たちの困難を、社会の力で解決することもできるのです。このように、社会の問題をとらえ、社会で解決するための方法を考えていきたいと思います。08GRADUATE SCHOOL OF HUMAN DEVELOPMENT
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