愛知県立大学 学報 2019 vol.4
8/12

 村田ゼミ(教育福祉学部社会福祉学科)では、日頃、「子ども家庭福祉におけるソーシャルワーク実践」をテーマに、文献や資料の検討や児童相談所や児童養護施設、児童自立支援施設といった実践現場の訪問を通して、子どもと家庭をめぐる状況と支援に対する理解を深めています。今回は、その活動の一環として「学生によるオレンジリボン運動」に取り組み、特定非営利活動法人「児童虐待防止全国ネットワーク」主催による『子ども虐待防止オレンジリボン運動「学生によるオレンジリボン運動」全国大会』において、特別賞(厚生労働省・虐待防止対策推進室・室長賞)を受賞しました(平成31年2月17日、於:国立オリンピック記念青少年総合センター)。この大会は、「児童虐待防止全国ネットワーク」が、近い将来親となる若者に対する子ども虐待防止に係る啓発の一環として行っているもので、今年度この活動を行った全国の大学・専門学校など60校のなかから、第1次審査を通過した7校によって、その活動内容の報告が行われたものです。「(活動内容の報告だけでなく)分析を丁寧に行っているという点が“学生らしい”」と評価され、受賞につながりました。 取り組んだ具体的な活動は、平成30年9月の「児童虐待防止全国ネットワーク事務局」を訪問し、オレンジリボン運動の起源を理解することを皮切りに、①児童養護施設や児童自立支援施設への訪問を通じた虐待が子どもの育ちに及ぼす影響への理解、②11月の「児童虐待防止推進月間」に向けたオレンジリボン運動啓発ポスターとオレンジリボン運動グッズ(自作のしおり)を作成、③教育福祉学部在学生(1年生)を対象とした学内学習会の開催、④全在学生を対象とした「児童虐待認知度調査」と「未来のわが子へのメッセージの記入と掲示」です。 「続けること」、「続けられること」を目標にスタートした活動ですので、このことを第一に考えながら、社会福祉を学ぶ学生中心の働きかけから全在学生、教職員へと活動を学内全体に広げ、本学における児童虐待防止活動への関心と参加への雰囲気づくりにつなげていきたいと思います。子ども虐待のない社会を目指す、子育て準備世代の取り組み-学生によるオレンジリボン運動|MEMO|「オレンジリボン運動」とは、2004年9月に栃木県小山市で起きた虐待による死亡事件をきっかけに2005年から始まった「子ども虐待のない社会の実現」を目指す市民運動です。オレンジリボンは、そのシンボルマークで、オレンジ色は子どもたちの明るい未来を表しています。|学生・教員の活躍|6

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る