愛知県立大学 学報 2021 vol.8
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研究推進局新設記念鼎談44月から新しい研究推進体制が始まりました。お二人や新しい研究所を立ち上げた先生方にも先例がなく戸惑いがあったと思います。新しい体制を進める上で、考えをまとめたり、考え方を変えたりしなければいけないこともあったと思いますが、どんなところがポイントになりましたか。まず、新研究推進体制の立ち上げに関わられた方々に感謝したいと思います。足掛け3年にわたる全学的な検討の積み重ねの上に、新しい体制がスタートしました。私は大役に戸惑いつつも、少しワクワクする気持ちもあります。研究推進局には、研究所・プロジェクトチームの研究活動支援、他大学・研究機関・産業界及び行政機関等との共同研究・受託研究の促進、外部資金の獲得、研究活動や成果の発信など多様な役割が求められますが、この2か月は新研究所・プロジェクトチームの体制整備を中心に取り組んでいるところです。各研究所・プロジェクトチームから情報や意見をいただきながら、風通し良く話し合うことを大切にしています。お互いが自分たちとは違う研究所の意見に出会い、新しい展望が芽生え、新しい考え方を取り入れていかなければいけないという機運が出てきたと思いますが、いかがでしょうか。研究所改革が具体的に進められる中で、学部を超えた共同研究を模索する動きがじわじわと広がってきているように思います。例えば、学長特別教員研究費に「共同研究」枠が昨年度から設けられ、今年度は3件の応募がありました。他学部連携・産学公連携による学際的テーマです。その動きは学生にも波及しており、今年度の学生自主企画研究に応募があった11件のうち2件が複数学部の学生による共同研究でした。従来の殻を破るような取組みが展開されつつあります。学内全体で連携に意識が向けられ、そこから新しいアイデアが芽生える可能性を感じています。 本学では、2018年度から研究所改革を進めてきました。2008年から各学部・研究科を基礎とした研究所を設置し、教育や地域貢献に資する研究活動に取り組んできましたが、第三期中期目標に揚げた「グローバルな視野を持ちながら、地域社会の要請を踏まえ、地域の発展に貢献する学際的な研究、多様な主体と連携した研究、高度で挑戦的な研究等を推進し、その成果を広く発信する。」を達成することを目的に、足掛け3年にわたる検討を行いました。 この改革により、2021年4月から新しい研究推進体制として、学術研究情報センターの下に「研究推進局」が新設され、その統括の下、6研究所・1研究プロジェクトチームが発足しました。 この新体制発足を記念して、副学長(戦略企画・広報担当)・柳澤理子教授(看護学部)、学術研究情報センター長・宇都宮みのり教授(教育福祉学部)、研究推進局長・神谷直希准教授(情報科学部)に、新しい研究推進体制や今後の展望などについて、語っていただきました。新しい研究推進体制が始動しました!柳澤宇都宮 柳澤宇都宮特集研究推進局新設記念鼎談

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