愛知県立大学 学報 2021 vol.8
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研究推進局新設記念鼎談6研究所やプロジェクトチームは見えやすくなったため、良くなっていると思います。これらに関わっている人たちはお互いが見えるようになっていますが、関わっていない研究者も大勢いらっしゃいます。そのような方への支援もしながら、研究所やプロジェクトチームに加わりたいとか、新たに立ち上げたいとか、思えるようになっていただきたいです。内部への発信も大事ですね。重要です。生き生きと研究するためには一番大切ではないでしょうか。私が研究推進局長になると分かったときに、研究者のカフェを作ってよと若手の研究者には言われました。息抜きで世間話ができるスペースで研究や交流が芽生えるのがいいんですよね。全学の立場で研究を見られるようになったことで、可能性は広がったと思います。研究推進局長としての抱負はありますか。私自身もそうですが、他の業務が多く、ただ好きな研究を楽しむ(ある程度の時間をかけて没頭する)ことが難しい時代ですよね。必死に細切れの時間を探して研究するというスキルも必要になっていますが、推進局長という立場からは、研究以外の業務負担に関する課題にも目を向けながら、当たり前のことですが、みなさんが好きな研究に打ち込めるようにしたいですね。また、学内では「研究所やプロジェクトチーム担当の局長」のように見えてしまっているところもあるかもしれませんが、それだけでなく全学のみなさんの研究をサポートできるといいなと思います。そういうお考えをもっている先生にサポートしてもらえるのは有難いです。宇都宮先生は研究推進局の上位組織である学術研究情報センターのセンター長という立場ですが、いかがですか。神谷柳澤神谷柳澤神谷柳澤私は昨年度まで地域連携センター長を仰せつかっておりまして、その時の私の目は地域に向いていました。地域に目を向ければ向けるほど、学内の先生方に講演会や事業への協力等をお願いしなくてはならず、研究時間を奪ってしまうことに大変に申し訳ない思いがありました。今、学術研究情報センター長としては、まっすぐに学内の先生方だけを見て、先生方の研究支援をするという目的がすっきりと定まりました。これまでのご恩返しをせっせとしなくては、と思っていますね。組織としては、確かに学術研究情報センターの中に研究推進局が位置付けられていますが、学長もおっしゃるように、研究推進局は一センターに匹敵する重みをもつ局です。私は神谷先生とともに、この大学の研究環境を少しでも良くし、先生方が自由に楽しく研究できるよう、ニーズにあわせて対応していきたいと思います。環境さえ整えば研究ができる先生もいれば、まだ教員になったばかりでこれから勉強して研究力をつけていかなければ、という方たちもいると思います。そういう人たちを対象に、教員の能力向上のための研修などをうまく活用して勉強会を開催すれば、参加してくださると思います。研究者を育てるということに繋がりますね。それは楽しいですね。我々が教育者として学生に接するときと同じで、やる気のある研究者をサポートしたり、研究者の目を輝かせる働きかけがしたいですね。カフェでそういうのをやってもいいかもしれませんね。愛県大って、いろいろ話す場があって、iCoToBa(多言語学習センター)で開催されているグローバルセミナーもその一つですよね。学生はもちろん、他学部の先生も聴きに来ていて、次につながることもあります。発表の機会があるというのはいいことだと思います。お二人と話をして、今後、新しい研究推進体制がどんなアイデアを生み出し、実行していくのか、とても楽しみになりました。センター長や局長など教員だけでは研究を推進することはできず、一緒に汗を流してくださる職員がいますので、今後の研究推進体制にご期待ください。愛県大がさらに力強く研究を推進し、学界や地域に成果を発信していく転換点となることを願っています。宇都宮柳澤神谷柳澤神谷柳澤神谷柳澤研究推進局長/情報科学部准教授 神谷 直希岐阜大学大学院医学系研究科博士後期課程修了 博士(再生医科学)専門分野 :医用画像処理.多元計算解剖学2015年~ :愛知県立大学情報科学部助教2017年~ :同講師2019年~ :同准教授2021年~:同研究推進局長研究推進局サイトhttps://www.aichi-pu.ac.jp/gakujyo/rpb/研究推進局および各研究所・研究プロジェクトチームの紹介は研究推進局サイトからご覧いただけます。研究推進局サイトの紹介

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