愛知県立大学 学報 2021-22 vol.9
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学生・教員の活動4写真左からイナ・レーペル独大使、今野元教授 同賞は、ドイツ政府系のアレクサンダー・フォン・フンボルト財団より、「日本とドイツ連邦共和国における文化および社会のよりよい相互理解に特別に貢献し、学問上すぐれた業績をあげている日本の研究者に授与され」るものです(ドイツ学術交流会公式サイトより)。 2021年は、本学学長からの推薦を得て、外国語学部ヨーロッパ学科ドイツ語圏専攻の今野元教授が受賞することになりました。 大使公邸での授賞式(2021年7月27日)には、イナ・レーペル独大使、審査員、過去の受賞者、本学関係者(前研究支援・地域連携課長の川島香織氏)などが参列しました。大使の顕彰演説では、今野教授の本学での教育活動や、弓道を通じての交流などが紹介されました。 今野教授は受賞の挨拶で、関係者に謝辞を述べると同時に、日本のドイツ研究の一層の振興を訴えました。「世界はいま英語圏文化によるグローバルな同質化の波に洗われています。このままでは英語のみが学問語となり、日本語圏もドイツ語圏も、英語圏中心の国際学界の周縁になってしまうのかもしれません。周縁同士の交流というのは、やがて途絶えてしまうことでしょう」。「世界の多様性を維持するためには、日本語圏もドイツ語圏も、独自の学問を発信し続けなければなりません」。 この受賞に付随して、今野教授はミュンヒェン現代史研究所(2022年夏)、テュービンゲン大学カトリック神学部(2023年夏)、イエナ大学法学部(2024年夏)、ロストック大学哲学部(2025年夏)で、客員研究員としての滞在を計画しています。copyright:German Embassycopyright:German Embassyフィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞を受賞して(外国語学部ヨーロッパ学科ドイツ語圏専攻 今野元教授)

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