愛知県立大学 学報 2023 vol.12
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特色ある取組み5▲情報科学部ジメネス准教授、情報科学研究科学生の井上さん、愛知県立芸術大学美術学科デザイン専攻の春田准教授および春田研究室の学生と連携し、ゲームプログラムの開発、ゲーム機本体の制作にも取り組みました。「愛知地域共生教育プログラム」で受講できる具体的な科目はこちら▼教育教育プログラムプログラム多様化・国際化する地域の問題解決に取り組む人材育成へ〜教育福祉学部が“愛知地域共生教育プログラム”を始動 2023年4月より、教育福祉学部では新たに「愛知地域共生教育プログラム」が始動しました。 多様化する現代社会では、既存の枠組みにとらわれず、正解の無い問題に対し立場の違う人々と共に新しい解を創る力が求められます。特に、外国人住民の多い愛知県では文化や思想、言語等、生活に密着した課題に直面することが多いでしょう。そのような場面で力を発揮できるのは、教育と社会福祉の力のみならず、幅広い視野を持ち、多様な人々と協働して問題解決に取り組める人材です。このような目的のため、新たなプログラムを始めました。 本プログラムの特徴は、本学が持つ5学部の授業を横断的に受講できることです。各授業には「多文化共生」「国際文化」「福祉・健康」「教育・保育・心理」「政治・経済・現代社会」「実習」「正課外活動」の7つの分野があり、学生は希望や目的に応じて選択し、複雑化する社会課題に向き合う力を育てます。 また、外部機関や団体と連携した授業である「教育臨床」「教育現場学習」や、正課外活動としての学習支援、国際交流の体験、学生自主企画研究等への参加実績も、修得単位として認定することができます。これにより、教室の中だけではない実践的な体験をともなう学びを支援します。 教育福祉学部での学びを土台に、教育・福祉の基本・プラスαの愛知県立大学ならではの特色のある学び、あなたの興味・関心に合わせた学びを深め、自分の強みを生かせる進路を切り開きましょう。▼授業紹介【教育臨床】 『教育臨床』は、教育現場で直面する臨床的な課題に触れ、実際に理論と実践を往還しつつ、学ぶことを意図した教育福祉学部の専門科目です。例えば、瀬戸市で行われている『スペイン語継承語教室』に参加をする中で、子どもたちの継承語(※保護者の母語)であるスペイン語とアイデンティティの両者を育む教育をどのように保障していくのか、言語教育の教育方法や教育課程のあり方をどう構想すればよいかなど、臨床的な課題に触れ、教員と学生が協働して解決策を模索します。 2022年度は、この継承語教室を舞台として小学校の子どもたちが遊びながらプログラミングを学ぶゲームづくりを情報科学部・愛知県立芸術大学の教員・学生との協力のもとで行いました。授業内で学生たちは継承語教室の子どもたちと一緒にゲームのストーリーを考えました。教室に参加する子どもたちにとって、スペイン語でのストーリー作りは、スペイン語の読む・聞く・書く・話すといった4技能の習得を促し、現実場面で活用する機会を提供するものとなります。 学生達はこの他にも愛知県内の小学校に通う外国籍の子どもたちと接する実習も行いました。フォーマル・インフォーマルな場での言語教育の実際やそこでの教育課題に直に接し、外国人住民の多い愛知県の子どもたちが抱える課題を学ぶ機会となりました。愛県大の国際力Ⅱ愛県大の国際力Ⅱ

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