特色ある取組み3■ 災害や減災を研究テーマとした教員による災害に関する講義 災害の定義、災害種類別に想定される被害、災害に関する法律や制度等の災害に関する基礎知識を学びます。■保健師・看護師・医師等の資格を有する教員による実践に則した講義 病院や地域における防災活動、発災時の救命、災害関連死の予防、避難所や仮設住宅における被災者の健康管理、こころのケア等について、実践に則した講義を行います。■ 視察に行く前から始まる主体的なグループ学習 視察に行く3年生は、発生が想定される災害や要配慮者の割合、各施設の持つ役割や機能などについて、公開情報を中心にグループで収集し分析します。その後、各地域や施設で想定される災害時要配慮者について考察した結果を全員で発表し合い、視察時に学びたい内容を主体的に準備します。〔関連授業紹介〕1.災害看護学 災害に関する基本知識をはじめ、災害が起こる前から災害後までの各期に必要な支援について幅広く学びます。 関東大震災から100年 ─ 愛知県立大学では差し迫る南海トラフ地震などを意識しながら「災害」に向き合ってきました。その中でも今回は、特色ある教育として「災害看護」に取り組む看護学部などの活動を紹介します。愛知県で想定される災害は?その時、私たちにできることは何?被災者に必要なケアとは?▲手術室における災害時の動線確保について説明を受けている様子(岡崎市民病院)被災者のいのちや生活を守る連携・協働とは?〇 災害看護とは…他学部への授業展開 「災害看護」とは、災害が及ぼす生命(いのち)や健康生活への被害を極力少なくし、生活する力を整えられるようにする活動です。刻々と変化する災害現場やその時生じる地域や被災者のニーズに応えるもので、災害前から、災害時、災害後にわたり災害対応にかかわる多職種や他組織との連携・協働のもと、健康や暮らしの視点から看護ケアすることが求められます。 「災害」を多角的な視点で捉えるため、日本文化学部・教育福祉学部においても、本科目の一部の授業を展開しています。学生は、災害に関する基礎知識や事前の準備、心構えなどを学ぶと同時に、看護学部ならではの観点も学んでおり、「被災者に対するメンタルヘルスケアは時間の経過とともに変えていく必要があることを知った」、「阪神・淡路大震災が起きた朝の5時は“人間の生理機能が一番低下した時間帯”であったと捉え直した」など、新たな気付きを得ています。2.災害看護学演習 県内2次医療圏にある災害拠点病院や保健所、保健センターなど20施設による協力のもと、各施設の防災や災害への取り組みの現状について講義や視察を通して学び、防災や災害時対応における看護職の役割を考えます。─ 愛県大で学ぶ「災害看護」 ─災害からいのちを守る ─ 愛県大で学ぶ「災害看護」災害からいのちを守る ─ 愛県大で学ぶ「災害看護」
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