愛知県立大学 学報 2023-24 vol.13
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特色ある取組み4■ 全員必須の現地視察 多くの施設では学生だけで訪問し(一部の施設は教員が引率)学習を進めます。具体的には各自治体や病院が作成した防災・災害時対応に基づく計画や対策について看護職から講義を受け、多職種の方々からの協力も得て施設内の見学や災害時に使用する機材の組み立てなどを体験します。■ 視察施設関係者の参加による成果発表会 視察後には、視察施設の関係者もオンラインで参加する成果発表会を開催します。各施設での学びを共有し、現場の方々からの助言もいただきながら、減災や防災の観点から地域を包括的に捉える視点を養うとともに、防災や災害に対する看護職の役割などについて一層考えを深めます。Topic■■“まもるよちいさないのち!”地域災害弱者対策研究所では、自然災害など様々な災害から災害弱者を守る活動をしています 感染制御学や災害危機管理学の専門家である清水宣明研究所長(看護学部教授)とスタッフは、様々な自然災害や新型コロナなどから災害弱者の命を守るため、保育園等での対策立案指導や県民向け啓発教育の監修などに取り組み、多くのメディアにも取り上げられています。新型コロナ対策では、愛知県から感謝状が授与されました。Topic■■ 守山キャンパス・長久手キャンパスで防災訓練を実施しました 2023年10月18日、11月2日、守山キャンパス、長久手キャンパスで防災訓練を実施しました。 看護学部がある守山キャンパスでは、毎年度看護学部教職員による本番さながらの訓練を実施しており、今年度もアクションカードや煙を使用した訓練を行いました。 長久手キャンパスでは、外国語学部を擁する本学の特色を活かし、AED講習会を多言語同時通訳付きで実施しました。▲煙の中で避難場所に逃げる学生▲ 現地視察の様子(田原市役所にて)▲ 成果発表会の様子▲多言語同時通訳を実施したAED講習会https://www.aichi-pu.ac.jp/gakujyo/rpb/institute/mamoruyo.html【視察施設の方からのアドバイス】・ 「自分たちにできることとして、被災者の不安に寄り添うことという大切なことが学べていました。」・ 「日頃からどんなことが起こるのかを想定して、皆で話し合って、考えることが大切ですね。」愛知県内でも地域ごとの特性によって様々な対策が行われていることが学べて、とても勉強になりました。(3年生丹羽太生さん)いつ起こるかわからないけれど、いつか起こる災害へ常に備えておくことが必要なんですね。(3年生川崎百愛さん)災害看護とは特別な看護を指すものではなく、看護そのものが持つ「生活を支える視点」に基づいて、限られた時間と資源を前に、多職種や他者とともに考え実践していくことが重要になりますね。(看護学部石光芙美子准教授)“まもるよ ちいさないのち!”地域災害弱者対策研究所

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