秋田県立大学 木材高度加工研究所
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国産材の積極的な利活用に向けた木質資源の利用技術の開発需要拡大に係る高度技術の開発新規需要創出に向けた新たな木質材料・構造・工法の開発 高機能化や強度・耐久性の信頼性向上によって需要拡大が見込まれる、混練型木材ープラスチック複合材やCLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)、耐火部材の開発を進めています。また、木質バイオマスエネルギーの汎用コジェネシステムや自然エネルギーを利用した簡易木材乾燥施設の研究に取り組んでいます。スギを用いて製造された5層構成のCLT実大サイズのCLTの性能評価試験秋田県産スギを用いたCLT製造技術の確立研究トピックス 板材(ラミナ)の繊維方向を直交させて積層接着したCLTは、木造の中高層建築を実現させる構造材の一つとして注目されています。製材や集成材の技術蓄積が進んでいる秋田県の優位性を活かし、蓄積量が充実した秋田スギの新たな需要創出のために、市場競争力の高い製造・加工技術の確立に向けた取り組みを進めています。安価な接合具を用いた木質フレームと接合具の例安価な接合具を用いた高剛性・高耐力木質フレームの開発研究トピックス 一般的に流通している鋼材を用いた安価な接合具を作製し、これを用いた高剛性・高耐力な木質フレームを開発しています。また、組み合わせる集成材の梁・柱を同寸法とするなど、コストダウンの検討も行っています。将来的には、このような高剛性・高耐力な木質フレームを骨格に、非構造要素を交換しながら1,000年もつ木造住宅の開発も視野に入れています。木質マイクロプライ木質マイクロプライと樹脂の複合成型木質マイクロプライ(薄単板積層材料)の開発研究トピックス 木質マイクロプライは、薄単板積層材料に接着剤の微量塗布技術を適用したもので、プラスチック製品や厚紙並の薄さを実現するとともに、それらに比べ軽量かつ高強度であるなどの特性を持っています。これを生かし、新用途展開の可能性を模索するべく、新しい形の木質材料開発に取り組んでいます。 木材利用の新しい提案による需要創出に向けて、接着剤微量塗布技術を活かした木質薄単板積層材の開発、ダイヤモンドライクカーボンコーティングによる木材の表面改質、CLTの新規用途開発、木杭による地盤改良技術等の研究に意欲的に取り組んでいます。研究23

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