秋田県立大学広報誌 イスナ Vol.25
3/8

学生も一緒にお祝い祝賀会は小林理事長兼学長の挨拶にはじまり、県内各界代表者からご祝辞をいただきました。会場では産学連携で産まれた本学発の純米吟醸酒「究(きわむ)」が振る舞われ、出席者は会場のいたる所で本学の20年の歩みを振り返る思い出話に花を咲かせていました。また、竿燈まつり妙技会において、「大若囃子方の部」で2連覇した秋田県立大学竿燈会の迫力の演技も披露され、参加者から「どっこいしょ、どっこいしょ」と掛け声と拍手が沸き上がり、お祝いムードが一層盛り上がりました。最後に、本学が地域に根差した大学として、秋田県の発展に貢献していくことを祈念し、参加者全員で声高らかに秋田県民歌を斉唱し、大盛会のうちに終了しました。ノーベル生理学・医学賞を2015年に受賞された大村智 北里大学特別栄誉教授による講演「未来を拓く学生達に向けて~私の歩んできた道~」が開催され、学生や一般市民など640人が熱心に耳を傾けました。大村先生はその研究で、土壌の微生物から感染症の治療や農薬として有効な化合物を数多く発見し、うち26種が医薬品や研究試薬として市販されることとなり、感染症の治療・撲滅、生命現象の解明に多大な貢献をもたらしました。特に抗寄生虫薬「イベルメクチン」は、熱帯病のオンコセルカ症、リンパ系フィラリア症の他、糞線虫症、疥癬の予防・治療薬などとして年間3億人余に使われています。講演の中で、先生は人生を振り返り、幼少期には農作業の手伝いや新聞配達を行ったこと、高校時代にはスキーに打ち込んだこと、研究の出発点からアメリカ留学、そして日本に戻られてからの国を超えて研究を進めてこられたことなどをご紹介くださいました。合わせて「挑戦することを恐れてチャンスを逃すことを恐れなさい。これで良いと決めつけず、さらに積み重ねていくことが大事。そこから必ず成果が生まれる」と学生たちに力強いエールを送っていただきました。記念祝賀会記念講演会秋田県立大学竿燈会の演技大村智北里大学特別栄誉教授秋田県立大学竿燈会の演技祝賀会の様子02

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る